円キャリートレードの崩壊に怯えた投資家らは、日本通貨の変動を除外する日本株ETFから資金を引き揚げた。
ブルームバーグがまとめたデータによると、ウィズダムツリー・ジャパン・ヘッジド・エクイティ・ファンド（ティッカー：DXJ）は先週、2018年以来最大の4億ドル以上の資金流出を記録した。同時に、IHSマークイットのデータによると、同ETFの発行済み株式に対する空売り残高の割合は5月以来の高水準に上昇した。
このファンドは、円安をヘッジしながら日本株に投資しており、国内の超低金利の恩恵を受けて、今年ずっと上昇傾向にあった。しかし、日銀が予想外の利上げで市場に衝撃を与え、主要通貨の大半に対する円高と日本株の急落を招いたことで、そのすべてがひっくり返った。これは、日本円で借り入れ、それを他の高利回り資産の購入資金に充てていた投資家、いわゆるキャリートレードにとっては痛手となった。
