災害に見舞われた福島第一原子力発電所の運営会社は木曜日、原子炉から少量の溶融燃料を取り出す作業を、先月ミスにより中断していたため来週再開する可能性があると発表した。
東京電力ホールディングスは記者会見で、協力会社が関与した燃料デブリ取り出し作業で配管の配置ミスが発生したのは、配管が正しい順序で接続されるよう準備作業を監督する人がいなかったためだと述べた。
パイプは見た目が似ており、高放射線環境で防護服を着用している作業員にとっては区別が難しい可能性があると研究者らは述べた。
スクリーンショットは、2024年9月5日、福島県の福島第一原子力発電所敷地内で、東京電力ホールディングス株式会社の役員らが、同社の2号機原子炉から溶融燃料の少量を抽出する最初の試みがエラーにより中断されたことについてオンライン記者会見を行っている様子を示している。(共同通信)==共同通信
東京電力は、準備と運転再開には数日かかるとしている。
同社は長さ1.5メートルのパイプ5本をつなぎ、回収装置を2号機原子炉の格納容器内に挿入してデブリのサンプルを採取する計画だ。
東京電力の小野明廃炉担当最高責任者は、配管の組み立ては東京電力の担当者が直接手順を監視せずに請負業者に任せるべきではなかったと述べた。
東京電力の小早川智明社長は水曜日、基本的な手順の確認など管理が不十分だったことがミスにつながったと斎藤健経済産業相に報告した。
斉藤氏は準備段階からの手続きの詳細を東電に直接確認するよう求めた。
写真は、破壊された福島第一原子力発電所の原子炉から燃料デブリを取り出す装置を挿入するために使われるパイプ(左側に4本、後ろに1本)を示している。(写真提供:東京電力ホールディングス)(共同)
2011年3月の巨大地震と津波で被害を受けた福島第一原子力発電所の数十年にわたる廃炉計画の中で、溶融燃料の回収は最も困難な作業の一つとみなされている。
事故時の停電により冷却システムが機能しなくなり炉心溶融を起こした1、2、3号機には推定880トンの燃料デブリが残っている。
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