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デンマーク大使、日本とNATOの関係強化を期待、安全保障環境はより複雑に

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駐日デンマーク大使館提供
ピーター・タクソエ=ジェンセン、駐日デンマーク大使

火曜日にワシントンで開催されるNATOサミットに先立ち、駐日デンマーク大使ピーター・タクソイェンセン氏がジャパンニュースに以下の記事を寄稿した。デンマーク大使館は日本におけるNATOの公式連絡窓口を務めている。

今年、NATOは75周年を迎えました。NATOは1949年に12の加盟国によって平和と安全の確保を目的として設立されました。過去75年間でNATOは規模を拡大し、ヨーロッパと北米に住む約10億人の市民の自由の守護者となりました。NATOの根幹にあるのは、北大西洋条約第5条の厳粛な誓約であり、1つの同盟国に対する攻撃はすべての同盟国に対する攻撃であると規定しています。この相互防衛の誓約こそが、NATOが史上最強の平和同盟である主な理由です。

しかし、同盟国間の絆は防衛だけにとどまりません。NATO諸国は何よりもまず、共通の歴史、価値観、利益によって結ばれています。私たちはみな民主主義国家であり、民主主義の原則を守ることを強く支持しています。主権、人権、国際法を尊重する世界を推進することは、自国民の安全を保証することと同じくらい重要です。

NATO はこれまでずっと北大西洋の同盟国でした。しかし、国際安全保障環境はより複雑化し、相互に関連しています。私たちは領土の境界を知らない脅威に直面しているだけでなく、権威主義体制が平和な世界秩序の基盤となる確立された原則に挑戦しているのも目にしています。したがって、地理的境界を越えて志を同じくする国々とのパートナーシップは、私たち自身の安全保障にとってますます重要になっています。

しかし、NATOにとってパートナーの安全も重要です。ウクライナに対する私たちの揺るぎない支援は、パートナーにとって国際法違反は許されないという保証となります。ウクライナが戦争に負ける可能性は、力による現状変更が可能であるというシグナルとなり、世界の他の地域に直接的な影響を及ぼすでしょう。

日本は、NATOと同じ視点で国際安全保障環境をとらえており、この地域で起きていることはNATOにとって重要であり、ヨーロッパで起きていることはインド太平洋にとって重要であることを認識しています。したがって、NATOと日本のパートナーシップは、平和と安定の維持に対する共通の献身の自然な結果です。

前回のNATOビリニュス首脳会議でITPP(個別対応パートナーシップ計画)が採択されて以来、NATOと日本は戦略的協力の実施に緊密に取り組んできました。

現在NATO首脳会議が進行中ですが、NATOは志を同じくするパートナーとの連携を深めるため、さらなる措置を講じていきます。安全保障環境が予測不可能な変化に直面する中、世界の安定維持のために力を合わせることは、かつてないほど急務となっています。ウクライナへの主導的な支援やトルキエでの救援活動への貢献により、日本は我々のパートナーすべてにとって模範となっています。首脳会議の終了後、NATOと日本の絆は今よりもさらに強固なものとなることを期待しています。



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