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海自ヘリ衝突事故、隊員間の連携不足が原因と調査委員会が結論

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海自ホームページより
SH-60K哨戒ヘリコプター

政府筋によると、海上自衛隊の事故調査委員会は、4月に夜間訓練中に海自哨戒ヘリコプター2機が衝突した事故について、連携不足が一因だったとの結論を下した。海自は近く事故報告書を発表する予定。


事故は4月20日深夜、伊豆諸島の鳥島の東約280キロの海上で発生した。2機のSH60K哨戒ヘリは、海自護衛隊司令官による隊員の技能評価のための視察訓練に参加していた。

訓練には船舶8隻と哨戒ヘリコプター6機が参加した。事故現場にはヘリコプター3機が飛行中だったが、そのうち2機が衝突し、各機に4人ずつ乗っていた計8人全員が死亡した。

事故後、海自は両ヘリのフライトレコーダーを回収し、関係者から事情を聞きながらデータを解析した。

哨戒ヘリコプターが潜水艦を探知するために使用する水中ソナーシステムには、自ら音波を発するアクティブソナーと、発した音波を検知するパッシブソナーの2種類があります。使用する戦術に応じて、異なる指揮官が互いに調整しながら、異なるソナータイプの指示を出すことがあります。


政府関係者によると、訓練では3機のヘリが敵の模擬潜水艦を追跡するため一緒に飛行していたが、ソナーの種類によって2機の指揮官と1機の指揮官が交代するなど、指揮官間の連携が不十分だったとされる。安全な高度差を保つための指示が明確になっていないことが大きな問題とみられている。

ヘリには衝突防止灯も装備されており、夜間でも乗組員は他のヘリの灯火を間近で確認することができ、音声記録からはヘリの乗組員が互いの位置を目視で確認していたことが確認できる。

しかし、ほぼ直進していた1機のヘリコプターの前方が、旋回していたもう1機のヘリコプターの左前方に衝突しており、乗組員が十分な監視を行っていなかった可能性があることが示唆されている。

海自は21年に哨戒ヘリ2機が絡む軽微な事故が起きたことを受け、複数のヘリが接近して飛行する場合は乗組員が見張ったり、高度をずらして飛行したりするなどの再発防止策を策定した。

海自は今回の事案ではこうした対策が十分に守られていなかったとみて、今後は他機の位置確認を徹底するほか、別々の指揮官の指揮下でヘリが飛行している場合には、上位の指揮官が全体の状況把握に努めることなど、さらなる対策を示す。



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