2024年6月20日 15時26分
ロシアと北朝鮮が、いずれかの国が攻撃を受けた場合には相互に防衛することを約束する新たな条約に署名したことを受けて、日本は警戒を強めている。
ロシアとの関係強化は北朝鮮の核・ミサイル開発を促すとの懸念があり、日本は米国や韓国などと連携して対抗していく考えだ。
二国間関係は「同盟」に達する
新条約は水曜日、平壌を訪問した北朝鮮の金正恩委員長とロシアのプーチン大統領によって調印された。プーチン大統領は金委員長との共同ブリーフィングで条約の軍事的要素について明らかにし、両国が侵略された場合の相互支援を規定していると述べた。金委員長は両国関係が「同盟」の域に達したと述べた。
金委員長は、ソ連と北朝鮮が1961年に締結した友好協力相互援助条約を念頭に置いていたとみられる。この条約は、どちらか一方が武力攻撃を受けたり戦争になったりした場合には、直ちに軍事援助などを行う義務を定めている。この条約は「自動介入条項」と呼ばれたが、ソ連崩壊後の1996年に失効した。
悪化する治安
「ロシアと北朝鮮の軍事的連携強化など、我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している」と林芳正官房長官は水曜日の記者会見で述べた。林長官は、ロシアと北朝鮮の動向を注視していく意向を表明した。
日本は、ロシアのウクライナ侵攻が長期化していることを受けて、ロシアと北朝鮮が関係を強化していることを懸念している。北朝鮮はロシアに弾薬を、ロシアは北朝鮮に石油精製製品や軍事技術を提供しているとみられる。
「ロシアの技術協力は北朝鮮の核・ミサイル開発を加速させる可能性がある」と日本政府関係者は述べた。
防衛省も警戒している。ロシアは日本の北方領土を不法占拠しており、ロシアと北朝鮮の協力が深まれば日本への軍事的圧力が高まり、日本周辺の安全保障環境が複雑化する恐れがあるからだ。
日本は、ウクライナにおけるロシアの継続的な侵略に対して強力な制裁を維持しながら、米国および韓国との安全保障協力を強化する。