ホーム jpn 特徴:100万以上日本人が脳震盪に見舞われたがCTスキャンには写らない

特徴:100万以上日本人が脳震盪に見舞われたがCTスキャンには写らない

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昨年3月、松田悟志さんの車は車内に座って信号待ちをしていたところ追突された。その直後、彼はめまいと吐き気を覚えた。

事故後、西日本の広島市に住む65歳の大工の男性は、仕事の指示を混乱させるようになり、何事に対してもますますイライラするようになった。彼は長引く健康状態のため、長年の友人との関係を断ち切った。

松田さん(仮名)は、日本で軽度の外傷性脳損傷(MTBI)を患っている約135万人のうちの1人で、最も一般的には脳震盪として現れる。症状には、記憶喪失、めまい、感覚過敏、思考困難、気分の変動などが含まれます。

患者の多くは通常、自動車事故やスポーツ傷害によってむち打ち症を経験しますが、その傷は小さすぎてMRIやCTスキャンで検出できないため、適切な治療や補償がなければ高次脳機能障害の症状が生じます。

2024年8月27日、広島市で、軽度外傷性脳損傷について出版した本を手にする平田香織弁護士と日本新経絡医学会会長の有働博史氏の写真(共同通信)

しかし、ボランティアの弁護士と地元の専門家によって広島で結成された弁護団は現在、この病気と闘う患者を助けるためにこの問題についての意識を高めている。

広島市のゆうわクリニック院長で日本新経絡医学会理事長の有働博氏によると、MTBIは追突による頭部衝撃やその他の外傷により脳の神経線維が損傷されることで発症するという。

9月に広島で開かれた講演会で松田さんは、「道路の線が盛り上がって見えたので、横断歩道を渡れなかった」と、むち打ち症の厄介な症状について説明した際に語った。

この症状は、大工の仕事で見積もりを計算する能力にも影響を与えています。事故後、彼は間違った数量の物資を注文するようになったと彼は語った。

そして、彼の性格がますます攻撃的になるにつれて、50年来の友人2人を失いました。

「いつになったら治るの?あと10年は大工として働きたいけど…」と松田さんは声を詰まらせた。 1年以上経った今も、彼はクリニックで治療を受け続けている。

2017年に広島で初の弁護団が結成され、MTBI患者の支援を始めた。事故の加害者に対する損害賠償を求める訴訟の支援や被害者からの相談窓口などを行っている。

軽度外傷性脳損傷について講演する日本新経絡医学会会長の有働博氏(2024年9月1日、広島市)(共同通信)

同チームの平田香織リーダーは「複数の病院を受診しても『どこも異常なし』と言われたり、症状のせいで家族や同僚との関係が悪化したりする患者もいる」と話す。

平田教授によると、事故後に日常生活に支障をきたしても、MRIやCT検査で明らかな異常が見つからず、高次脳機能障害に気づかれないケースも多いという。

運輸省は2016年、スキャン結果で負傷の決定的な証拠が示されなかった人に対して適切な措置を講じるよう保険会社に要請した。しかし、保険会社からの反応は期待外れであり、訴訟の末にようやく永久障害のステータスを認められた患者もいる。

医学会の有働会長と弁護団は3月、MTBIの発症メカニズムや患者支援の課題などを紹介した本を出版し、この病気を広く知ってもらおうと努めた。

平田さんは脳損傷患者のための闘いでも自分の役割を果たしている。

「今後もMTBIを広く知っていただき、被害者の救済につながる活動を続けていきたい」と話した。


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