欧州中央銀行の利下げと予想を上回る米小売売上高統計の発表を受け、木曜日、米ドルは一時150円を突破した。
堅調な米経済指標の発表を受け、日米金利差が今後も拡大するとの見通しから、このところドルが円に対して買われている。
また、石破茂首相が10月1日の就任直後、日銀がこれまで利上げを支持しているように見えていたにもかかわらず、利上げを急ぐことを控えるよう期待を表明したことを受けて、円は売り圧力にさらされた。
ニューヨーク市場のドル相場は午前8時40分時点で149.98─150.08円、木曜日午後5時時点の東京市場では1ドル=149.76─78円だった。
ECBが利下げする中、木曜日の公式データによると、9月の米国の小売売上高は前月比0.4%増加し、同地域のインフレは現在抑制されていると中銀が考えていることが裏付けられた。
先月、米連邦準備理事会(FRB)はインフレ鈍化を背景に4年半ぶりに基準金利を引き下げ、通常より大きい0.5%ポイントの変動幅で緩和サイクルに乗り出した。
しかしディーラーらによると、最近の堅調な米雇用統計を受けて、米中央銀行による次回の利下げが大幅になるとの観測は抑制された。
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