日本の公共放送局NHKの会長は火曜日、海外向けラジオ放送で中国人スタッフが台本なしの発言で日本が実効支配する島々を中国の領土と表現したことを受けて幹部が辞任したと発表した。
辞職の理由は、NHK系列会社に勤務する40代の契約社員が、8月19日の放送で、東京の靖国神社で見つかった落書きに関するニュースを読み上げた後、尖閣諸島は中国の領土であると発言したことを受けてのものだ。
同局によると、同氏は約20秒間、台本から外れた発言をしたという。東京と北京は、東シナ海の無人島群と戦時中の歴史をめぐって対立している。北京が領有権を主張するこの島々は、中国では釣魚島と呼ばれている。
2020年1月3日に撮影された、東京・渋谷区にある公共放送局NHKの本社ビルの写真。(共同通信)==共同通信
NHKの稲葉宣夫会長は火曜日の記者会見で、英語や中国語など多言語での放送情報を担当する理事が事件の責任を取って同日付けで辞任したと述べた。
稲葉氏は、自身と他の幹部3人が1カ月間、月給の50%を自主返納すると付け加えた。
NHKの稲葉宣夫会長が2024年9月10日、東京都渋谷区で記者会見を開く。(共同)
NHKによると、このスタッフは中国語のラジオニュース番組の中で、人々は従軍慰安婦や南京大虐殺を忘れてはならないとも英語で語ったという。
この虐殺は1937年に日本軍によって実行されたが、慰安婦という用語は戦時中の日本軍の慰安所に集められた女性たちを指す。
視聴者からの受信料で運営されているNHKは、同氏と系列局との契約が8月21日付で解除されたと発表した。この事件を受けて、NHKは中国語での収録ニュースの放送に切り替えた。
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