読売新聞
2024年7月16日 15時45分(日本時間)
関西の自治体と関係者は月曜日、淡路島上空に新たな飛行経路を導入し、関西国際空港の離着陸枠を増やすことで合意した。
2025年の大阪・関西万博を前に、航空需要の増加が見込まれる関西3空港(大阪府の関西国際空港、大阪国際空港、兵庫県の神戸空港)の整備について、自治体や経済界関係者らで構成する協議会が議論を始めた。
関西国際空港の発着枠の上限は、来年3月までに現在の1時間当たり45回から60回に引き上げられる。国内線専用の神戸空港も、現在の1日当たり80回から120回に増やされる。
協議会は28日、大阪市内で会合を開き、新たな飛行経路の導入を決めた。現在の飛行経路は海上のほか、大阪府や和歌山県、兵庫県の淡路島上空を通る。北風時には、淡路島北部や明石海峡上空を通る2ルートしかないが、新計画では島の中部と南部上空の2ルートが新たに開設される。
協議会は2022年9月に発着枠を増やす方針で合意しており、国土交通省は具体的な飛行経路や騒音対策を検討してきた。
新たな飛行経路については、航空機騒音対策について空港周辺住民や関係自治体の意見も踏まえ、運用時間を午前6時半から午後11時までに限定し、陸地上空を通過する際は可能な限り高い高度で飛行する。
会合後の記者会見で、関西経済連合会の松本正義会長は次のように述べた。 「関西全体にとって大きな前進だ。地域住民の生活環境への負担を少しでも軽減できるよう、環境監視体制の状況も確認し、認識を共有していきたい」
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