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少年殺害事件を受け、日本政府高官が中国に外国人居住者の安全確保を要請

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日本政府は、先週中国南部の深セン市で日本人の男子生徒が刺殺された事件を受けて、日本の外務副大臣が月曜日、中国に滞在する外国人の安全を確保するため北京に具体的な措置を取るよう強く求めたと発表した。

日本外務省によると、柘植義文外相は中国の孫衛東外務次官との会談で、北京に対し、容疑者の動機など事件の真相を「できるだけ早く」明らかにし、日本側に詳細な情報を提供するよう要求した。

しかし、孫氏は、襲撃者の動機や事件の背景に関する情報提供の要請に対して明確な回答をしなかったと柘植氏は後に記者団に語った。

柘植芳文外務副大臣が2024年9月23日に記者団に対し語る。(共同)

父親が日本人、母親が中国人の10歳の少年は、前日に深センの日本人学校へ向かう途中、腹部を刺され、木曜早朝に死亡した。容疑者の男性は、教育施設の近くに駐在していた警察に逮捕された。

中国当局は犯人の動機をまだ明らかにしていないが、事件が日本による中国北東部の侵略と占領につながった満州事変の始まりとなった瀋陽近郊の鉄道線路への日本軍の爆撃から93年目に起きたことから、容疑者が故意に日本の子供を狙ったのではないかという憶測が飛び交っている。

同省によると、柘植氏はまた、同様の事件を防ぐ予防策として、中国国内の日本人学校に関する根拠のない主張など、日本を標的としたソーシャルメディア上の中傷的な投稿に対する管理を強化するよう中国側に求めた。中国のソーシャルメディアには、学校がスパイを養成していると主張する投稿もある。

同副大臣は「(中国側が)原因や動機を示さなければ、我々としては指示することはできない。中国政府がこの問題にきちんと対処することを強く望む」と述べた。

中国南部の都市深センで2024年9月19日に撮影された写真。前日、日本人学校へ向かう途中の10歳の少年が男に刺されて死亡した場所に供えられた花が写っている。(共同)==共同通信

柘植氏は、中国にある日本の公館と日本人学校がある地域の治安当局との情報交換を含め、駐在員の安全を向上させるための具体的な措置を講じるよう、両アジアの隣国に要請した。

孫外相は、北京は断固として暴力に反対し、暴力を統制すると約束し、「すべての国の子供は保護の最優先であるべきだ」と述べ、日本人を含む中国在住の外国人の安全は確保されると確約した。同外務省によると、孫外相は中国当局も最近の刺傷事件に衝撃を受けていると付け加えた。

中国外務省の林建報道官は北京での記者会見で、孫氏と柘植氏は両国が「この不幸な事件を適切かつ冷静に処理する」努力をしていることを確認し、この件について意思疎通を維持し、このような事件が二国間関係に影響を及ぼさないようにすることで合意したと述べた。

上川陽子外相は月曜日、刺傷事件について協議するため、今週ニューヨークで開催される国連総会の合間に中国の王毅外相と会談する予定だと述べた。

同日遅く、柘植氏は北京で日本人コミュニティの代表者らと会談し、香港を含む中国国内の日本人学校12校の警備強化のため、日本政府が緊急対策として4300万円(30万ドル)を割り当てたと発表した。


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