三菱重工業は水曜日、フランスの衛星通信会社ユーテルサット・グループに2027年から複数のH3ロケット打ち上げを提供することに合意したと発表した。
この契約は、昨年の失敗の後、2月に初の飛行に成功した、日本政府の2200億円（15億5000万ドル）の支援を受けたH3ロケットプロジェクトにとって海外での大きな勝利となる。
MHIによると、収益で世界第3位の衛星通信事業者であるユーテルサットは、英国のインマルサットに次いでH3にとって2番目の海外顧客となる。
MHIの広報担当者は、ユーテルサットが衛星打ち上げにH3を使用するコストや軌道の種類など、詳細な条件についてはコメントを控えた。
三菱重工はこれまで、H3ロケットの打ち上げコストを1回当たり50億円に削減し、年間のロケット打ち上げ回数を10回に増やすことを目標としていると述べていた。
三菱重工と日本政府にとって、H3は日本の衛星や探査ミッションの主力ロケットであり、スペースXのような商業打ち上げ事業者の登場によりロケットの世界的な需要が高まっていることを考えると、コスト競争力のある製品でもある。
ユーテルサットは昨年ワンウェブと合併した後、低軌道通信衛星分野でイーロン・マスク率いるスペースXのスターリンク部門と競合している。
今年は数多くの新型ロケットが発表された。ボーイングとロッキード・マーティンの合弁会社ユナイテッド・ローンチ・アライアンスが開発したバルカンは1月に飛行に成功した。エアバスとサフランのアリアングループが欧州宇宙機関向けに製造したアリアン6は7月にデビューした。
ジェフ・ベゾス氏のロケット会社ブルーオリジンは、アマゾンの衛星インターネット部門カイパー向けに開発中のニュー・グレン号を今年末までに打ち上げる予定だ。
