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大阪を西日本の玄関口にする再開発事業

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大阪の主要交通拠点近くの都市再開発事業が最終段階を迎え、西日本の玄関口となることへの期待が高まっている。

うめきたとして知られるJR大阪駅周辺の開発は、大阪府と市が主導し、かつての鉄道貨物ヤードの跡地である「大阪最後の一等地」を緑豊かな公園、商業施設、高級ホテルに変貌させている。

写真は(上)2024年4月の大阪市北区の再開発地区「うめきた2期事業」と(下)2004年当時の同地区のJR梅田貨物駅(都市再生機構提供)。(共同)

関係者は、大阪湾の南西に位置する関西国際空港へのアクセス向上を視野に入れ、同市が開催を予定している2025年国際博覧会と合わせて、関西地域全体の発展につなげたい考えだ。

うめきたは、JR梅田貨物駅跡地を中心とした約24万平方メートルのエリアで、2013年に第1期事業として大規模複合施設「グランフロント大阪」が開業した。2020年から第2期開発が始まり、2027年度に全面開業する予定だ。

「かつては貨物ヤードの空き地だった」と大阪府の吉村洋文知事は、うめきた第二期の目玉でグラングリーン大阪と呼ばれるエリアの半分を占めるうめきた公園について語った。

開発業者によると、約4万5000平方メートルの広さを誇るこの新しい都市公園は、大規模駅に直結する公園としては世界最大級で、「緑と革新を融合」しているという。

9月6日に一部先行オープンし、建築家・安藤忠雄氏が設計・監修した高級ホテル「キャノピーbyヒルトン大阪梅田」や文化施設などがお披露目された。

ホンダは25年春に新たなソフトウエア開発センターを開設する予定で、クボタはJR大阪駅北西の新施設「パークタワー」に本社を移転する。

7月には日本郵便と西日本旅客鉄道(JR西日本)が同地区に大型複合施設を同時に開業した。

グラングリーン大阪の整備を主導する不動産会社、三菱地所の上林雄一部長は「すでに人の流れが変わってきている」と再開発による相乗効果を示唆する。

グラングリーン大阪には、緑地やイベント会場など、多くの人が利用できる施設が設けられます。

JR西日本と南海電鉄は、大阪の中心部を南北に走る地下重電線「なにわ筋線」を2031年春に開業する計画。阪急電鉄はJR新大阪駅と関西国際空港を結ぶ直通列車の運行を計画している。

大阪駅を中心とした北エリアは、これまで京都府や兵庫県へのアクセス拠点として機能してきた。新線の開業により関西国際空港への所要時間が短縮され、関西と国内各地を結ぶ結節点としてさらに注目が集まりそうだ。

大阪では来年4月に万博が開かれ、30年秋ごろには大阪湾の夢洲にカジノを中心とした統合型リゾートが開業する予定。うめきた第2期事業には官民から大きな期待が寄せられ、訪日観光客の急増につながると期待されている。

吉村大阪府知事は昨年の知事選で勝利した際、万博の成功や高校授業料無償化とともに、うめきたを軸とした府市一体の成長戦略を主要公約に位置付けた。

「大阪と西日本の拠点となる」というプロジェクトの目標が実現するかどうかはまだ分からない。


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