2024年5月31日 1:00 JST
京都 — 普段は国内外からの観光客で賑わう京都の祇園地区に、観光客が私道に入ることを禁止する標識が水曜日に設置された。
観光客が路地裏の芸舞妓さんに対して失礼な態度を取ることが多かったため、地元住民で構成する祇園南地区協議会が看板を設置した。
看板は、歴史的な雰囲気で知られる約100メートルの路地「小袖小路」の入り口に設置された。日本語、英語、中国語で書かれた看板には、観光客が私有地に立ち入らないよう警告するとともに、写真撮影は禁止されており、侵入者には最高1万円の罰金が科せられると書かれている。
小袖小路は協議会が管理しており、これまでは観光客の通行を認めてきたが、同協議会によると、最近は芸舞妓さんや舞妓さんを取り囲む人やゴミの散乱などの問題が深刻化しているという。
「祇園は住民が生活する場所だ」と、61歳の市議会議員、太田五十一さんは言う。「無礼な観光客が大量に来れば、対処せざるを得ない」
さまざまな問題を引き起こすオーバーツーリズムは、各地で深刻化している。日本政府観光局によると、日本を訪れる外国人旅行者数は2023年に2506万人と、2019年の約8割に回復すると見込まれている。