愛するペットの飼い主が、ペットが亡くなったときに遺灰を形見として残したいと望むことが多い国で、観賞魚のような小さな動物でも扱える技術を開発した企業がある。
大阪に本社を置くプログレス社は、炎の強さと吹き込む空気の強さを調整し、遺骨を最良の状態で残す方法を開発した。
日本では、人間の火葬の際には遺骨とともに残った骨片を収集することが多く、ペットの火葬でも同様の習慣ができるようにしてほしいという要望がある。
写真は、プログレス社が火葬した内川直美さんのカメレオン(共同)
ペットの飼い主は、死後に自分で火葬することは法律で禁じられているため、自治体や専門業者に依頼して火葬してもらう必要がある。調査会社富士経済によると、ペット葬儀業界には合計約2,000社もの業者があり、非常に競争の激しい市場となっている。
死後の遺品整理サービスも手掛けるプログレス社は、2020年にペット火葬事業を開始し、現在は毎月約2,000件の依頼を受けており、ミナミチンイロウナギやアホロートルなど希少種を含むさまざまなペットに対応している。
「私のペットはとても小さかったのですが、とても丁寧に扱っていただき、とても感謝しています」と、カメレオンのためにこのサービスを利用した45歳の女性、内川尚美さんは語った。
プログレス代表取締役の森山裕子さんは「ペットの火葬は命の大切さを再認識する機会。どんなペットでもきちんとお別れできる環境の提供を目指しています」と話した。
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