2024年5月30日 15時27分
読売新聞のデータ分析によると、今年行われた脳死患者からの臓器摘出手術の7割以上が週末や休日に集中していた。
移植施設への臓器受け入れ要請が休日に集中し、スタッフや病床に負担がかかる。この傾向が続けば、臓器提供を断らざるを得ない施設も増えそうだ。
読売新聞が日本臓器移植ネットワークのデータを基に分析したところ、今年の脳死患者からの臓器提供は火曜日までに46件あり、このうち76%にあたる35件は正月三が日を含む土曜、日曜、祝日に行われた。
2件以上の臓器提供が行われた日は10日あり、そのうち9日は土曜日、日曜日、または休日だった。
平日は関連施設の手術室が満杯になることが多く、人員や病床を確保しやすい日に臓器摘出手術が行われるためとみられる。また、脳死患者の家族が週末や休日に集まり、最愛の人の死に立ち会いやすいことも影響していると考えられる。
週末や休日に行われる臓器摘出手術の割合は近年増加しており、2016~2019年の平均41%から2020~23年には61%となっている。
同じ日に特定の移植施設に複数の臓器受け入れの要請が集中したため、受け入れを断念するケースが多数発生しています。
日本移植学会の緊急調査によると、東京大学、京都大学、東北大学の各病院は昨年、計62件の移植手術を断らざるを得なかった。