石破茂元防衛大臣は土曜日、9月の与党総裁選に出馬すると発表した。自民党と国を率いる5回目にして「最後の」挑戦となる。
安全保障、農業、地方創生の政策専門家として知られる67歳の石破氏は、岸田文雄首相が自民党総裁に選出された2021年には出馬しなかったが、最近の党選挙では安倍晋三氏と菅義偉氏に敗れた。
銀行家から政治家に転身した石破氏は、9月27日の選挙が自身の38年間の政治キャリアの「集大成」となると語っている。前回の選挙で石破氏が支援した河野太郎デジタル担当相(61)は、月曜日に自ら再出馬の意向を発表するとみられる。
石破氏は、鳥取県の選挙区内の神社で立候補を表明し、政治資金スキャンダル後の自民党が国民の信頼を取り戻す必要性を強調した。
首相は記者会見で「原点に立ち返り、全力を尽くして選挙に臨む」と語った。「政治は変えられるし、自民党も変えられる。私はそれができると確信している」
石破茂元防衛大臣が2024年8月24日、鳥取県で支持者と握手する。(共同)
自民党と連立与党の公明党が両院を掌握しているため、次期自民党総裁が首相になることはほぼ確実だ。
岸田氏は、政治資金スキャンダルや、自民党政治家と物議を醸している統一教会とのつながりの暴露、生活費危機などにより内閣支持率が低下したことから、9月の3年間の任期終了後は再選を目指さないことを決めた。
石破氏は有権者の信頼を取り戻すために「ルールを守る」ことの重要性を強調し、当選すれば国民生活と地域経済を守るために努力すると付け加えた。
元自民党幹事長はまた、次期衆院選は「早期に」実施されるべきだとも述べた。
首相は強力な衆議院を解散し総選挙を実施できる。次の選挙は衆議院議員の任期が切れる2025年10月までに実施されなければならない。
石破氏は記者会見で、自民党内で議論となっている夫婦別姓の容認について前向きな姿勢を示した。
岸田氏はまた、再生可能エネルギーを推進しながら、原子力発電所を段階的に廃止するために「最大限の努力」をすると誓った。岸田政権は原子力の最大限の利用を訴えており、2011年の福島原発事故後に設定されたより厳しい安全基準の下で原子炉を再稼働させようとしている。
石破氏は、国民が日本のリーダーとして望む人物像に関する世論調査で上位にランクされているが、与党内での支持基盤の拡大に苦戦している。
石破氏は経済政策などの問題で戦後日本で最も長く首相を務めた安倍首相を声高に批判し、地方経済の活性化に向けたさらなる努力を求めていた。
自民党総裁選に出馬するには、少なくとも20人の自民党国会議員の支持が必要だ。
総裁選には自民党議員約10人が出馬するとみられる。石破氏同様、国民に人気の高い小泉進次郎元環境相(43)は来週、出馬表明する予定だ。
首相と親しい関係にあった林芳正官房長官(63)や高市早苗経済再生担当相(63)も立候補するとみられている。
関連記事: