東京地方裁判所は水曜日、日本製紙クレシアが大王製紙を、従来品の3倍の長さのトイレットペーパーに関する特許を侵害したとして起こした訴訟を棄却した。
柴田善明裁判長の判決文を高橋彩裁判官が代読し、裁判所は大王製紙が特許を侵害していないと判断し、大王製紙のトイレットペーパーの生産差し止め請求を却下した。
訴状によると、日本製紙クレシアは、通常のトイレットペーパーの2.5~4倍ほどの長さのトイレットペーパーの製造に関する特許3件を保有。2016年4月からこの技術を使ったトイレットペーパーを「スコッティ」ブランドで販売している。
大王製紙は2022年春から「エリエール」ブランドで従来比3.2倍の長さのトイレットペーパーの販売を開始。日本製紙クレシアは同年9月、大王製紙によるトイレットペーパー3種の製造差し止めを求めて提訴した。
日本製紙クレシアは、トイレットペーパーの表面の凹凸の深さや面積は自社の特許で規定された範囲内だと主張した。一方、大王製紙は自社の仕様は異なると反論した。