岸田文雄首相は、安全保障などの分野での二国間協力の強化に向けた勢いを維持するため、韓国の尹錫悦大統領との首脳会談のため、9月上旬に韓国を訪問することを検討していると、外交筋が火曜日に明らかにした。
岸田氏の訪問は、主に戦時中の歴史問題で冷え込んでいた両国関係の最近の進展を反映しており、9月末に与党総裁、ひいては首相を退任する予定の前に行われることになる。
直近では5月に岸田外相は中国、韓国との3か国首脳会談のためソウルを訪問した。
組み合わせ写真は岸田文雄首相(左)と韓国の尹錫悦大統領。(共同)
岸田氏は、東京とソウルの関係改善を首相在任中の外交成果の一つとして宣伝することに熱心だとみられている。
関係筋によると、岸田外相と尹外相は、北朝鮮の核・ミサイル開発の脅威に対処する上で米国との3カ国協力の重要性を強調する可能性が高いという。
ウクライナに侵攻した北朝鮮とロシアの最近の軍事協力強化も議題に上がる可能性がある。
来年は日韓関係正常化60周年に当たるため、岸田外相と尹文在寅大統領は経済・安全保障分野や文化交流など「未来志向」の協力を推進することで合意する見通しだ。
この訪問は、国連教育科学文化機関が日本中部の新潟県佐渡島の金銀鉱山群を世界遺産リストに追加するという最近の決定を受けて行われた。
ソウルは当初、この遺跡が朝鮮人に対する戦時中の強制労働と関連していると主張し、日本の登録申請に反対していた。しかし、韓国が土壇場で承認したことで、登録が可能になった。
尹氏が2022年に大統領に就任して以来、両国関係は改善し始めている。両国は1910~1945年の日本による朝鮮半島の植民地支配にまで遡る問題や貿易をめぐって対立していた。
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