ホーム Fuji 2025年卒の公式採用シーズンがスタート。すでに80%近くが内定

2025年卒の公式採用シーズンがスタート。すでに80%近くが内定

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Yomiuri Shimbun file photo
3月1日、横浜で行われた就職説明会に参加する学生たち。

2025年に卒業予定の大学生を対象とした正式な採用シーズンが土曜日に始まった。しかし、人手不足のため採用スケジュールは前倒しされており、調査によると、学生の約80%がすでに就職内定を受けている。

現在の売り手市場では、企業は採用されなかった学生や内定を辞退した学生を将来の採用候補者や顧客候補と見なし、良好な関係を維持しようとする傾向が強まっています。

経理アウトソーシングサービスなどを手掛けるメリービズ(東京)は、昨年の新卒採用開始以来、不合格となった学生に話し方などの改善点をフィードバックしている。採用担当者は、こうした学生が転職を考える際や他社で経理担当になった際に、同社のファンとして思い出してくれることを期待しているという。

同様に、東京の人材サービス会社ウィルグループも、採用されなかった学生全員に面接評価を記載したメールを送っている。

「企業は選ぶ側から選ばれる側へと変化している」と広報担当者は語った。「就職活動中の学生に対して真摯な姿勢を示すことで、他社との差別化を図りたい」

背景には深刻な人手不足がある。リクルートによると、2024年卒採用で予定数を達成できた企業は36.1%にとどまり、2012年卒の調査開始以来最低となった。

多くの企業が中途採用に力を入れている。リクルートの就職研究所所長、栗田隆善氏は、企業は自社に興味を持った学生が将来入社してくれることを期待しており、気遣いを示すことで自社のイメージ向上を図っていると語る。

内定辞退者向けに早期選考制度を導入する企業も出ている。千葉県の千葉興業銀行は2025年卒から、内定辞退者に対し、3年程度以内の再応募を認め、複数回の面接ではなく1回の面接のみを認める。

三井住友海上火災保険(東京)も、新卒者が3年以内に再応募すれば、最終面接から採用活動を始められる制度を導入した。採用担当は「異なる企業文化や仕事を経験した人材が、当社の事業革新に貢献してくれることを期待している」と指摘した。

リクルートの調査によると、2025年卒の就職内定者の割合は5月15日時点で78.1%となり、昨年より6ポイント増加した。政府は企業に対し、4年生の6月から採用活動を開始し、10月に内定を出すよう求めているが、このルールは次第に形式的なものになりつつある。

調査対象となった学生のうち、まだ就職活動中だったのはわずか49.4%で、昨年の同時期より8.6ポイント減少した。採用時期が早まるにつれ、ゴールも早まる。



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