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1966年の4件殺人事件で88歳男性の再審で判決が下る

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日本の裁判所は、1966年に4件の殺人事件を起こした88歳の男性の再審請求について、木曜日に判決を下す予定である。男性は、証拠に疑問があるため釈放されてから10年が経ち、正式な無罪判決を求めている。

厳密に言えばまだ死刑判決を受ける袴田巌氏は、半世紀近くも獄中生活を送り、2014年に新たな証拠により釈放された時点では世界で最も長く服役している死刑囚となっていた。

検察側は、5月に審理が終了した静岡地裁の再審で再び死刑を求めたが、再審は有罪に相当の疑いがある場合にのみ行われるため、袴田被告は無罪となる可能性が高い。

Iwao Hakamata. (Kyodo)

袴田さんの事件は、戦後日本で死刑判決を受けた事件の再審が開かれる5回目のケースとなる。これまでの4件はいずれも1980年代に無罪判決が下されている。

同国の刑事訴訟法では、「被告人が無罪であるという明白な証拠」があれば再審が認められる。

袴田死刑囚は長期の服役により精神状態が悪化し、死刑判決が確定した1980年頃から精神的ストレスの兆候が表れていたため、2度目の再審請求は2008年に91歳の妹秀子さんによって提起された。

袴田さんは1981年に初めて再審請求を申し立て、昨年10月にようやく再審が開始されるまでに数十年が経過したため、法曹界の専門家らは、有罪判決を受けた者が事件を再開するのに高いハードルを設けている再審制度の見直しを求めるようになった。

袴田氏は何十年もの間、いつ処刑されるかわからない状況にあり、独房の外の誰とも接触が厳しく制限されていたことで、依然、刑務所を出た後の精神状態が悪化しており、日本で死刑廃止をめぐる議論が活発化することを期待する人もいる。

元プロボクサーの同容疑者は、1966年に、勤務していた味噌製造会社の専務とその妻、そして2人の子供を殺害した疑いで逮捕された。3人は静岡県の自宅に放火され、刺殺されているのが発見された。

彼は当初、厳しい尋問中に殺人を自白したが、裁判では殺人、強盗、放火の罪で無罪を主張した。

2020年に最高裁から再審請求を却下した2018年の判決を再審理するよう命じられていた東京高裁が、2023年3月に方針を覆したことを受けて、再審請求が始まった。高裁は、検察側が袴田さんのものだと主張した血の付いた衣服5点からなる主要証拠の信頼性の低さを理由に挙げた。

2014年に釈放された後、袴田さんは静岡県浜松市で姉と暮らし始めた。最初の2か月間、袴田さんは拘置中に独房内を歩き回っていたのと同じように、毎日家の中を歩き回っていたと彼女は語った。

秀子被告は再審の最終陳述で「釈放から10年が経過したが、妄想の世界に入り込み、男性を警戒し、男性が家を訪れると動揺するなど、依然、懲役後遺症に苦しんでいる」と述べた。

「彼は就寝時に電気をつけっぱなしにしないと眠れない。釈放後、多少は回復したが、心は癒えていない」と彼女は語った。


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