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需要増にもかかわらず、日本はベジタリアンへの対応が遅れている

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訪日観光客の急増により日本を訪れるベジタリアンの数が増えているが、国内の企業は動物由来でない食品の選択肢を十分に提供できず、需要に十分応えられていないとベジタリアンを推進する団体が述べた。

日本食は健康的だと思われがちですが、多くの料理はカツオなどの魚から抽出した「だし」を使って作られているため、ベジタリアンやビーガンは食べられません。

「天ぷらそばは大好きなんですが、ここでは食べる機会がなかったんです」と、東京の早稲田大学大学院で学ぶ25歳のビーガン、ルビー・ラムズデンさんは言う。ビーガンは卵や乳製品など動物由来の食品を食べない。

メルボルン出身のラムズデンさんは、オーストラリアのメルボルンにはビーガン天ぷらそばを出す日本食レストランがあるが、日本ではまだ出会ったことがないと語った。

オーストラリア出身のビーガン、ルビー・ラムズデンさんが2024年7月23日、東京でインタビューに答える。(編集用のみ)(共同通信)

「大学の近くにビーガン天ぷらそばを出す台湾料理店があります。味は中華料理のようですが、食べに行くしかありません」と彼女は付け加えた。

日本料理の代表的な料理であるそばのつゆは、かつお出汁で作られることが多いが、ベジタリアンやビーガン向けには、乾燥昆布や椎茸など植物由来の材料から出汁をとらなければならない。また、ビーガンは天ぷらの衣によく使われる卵も食べられない。

観光庁によると、日本を訪れる観光客の出身国上位20カ国・地域のうち、ベジタリアンの割合が最も高いのはインドで20.2%、次いで台湾が12.3%、カナダが11.8%となっている。

宗教、健康、動物福祉への懸念など、肉や動物性食品を避ける理由はさまざまだが、菜食主義者の数は世界的に増加しており、2023年時点で約5億3000万人に達すると同庁は述べた。

2023年に日本を訪れたベジタリアンは約128万人と推定され、外国人訪問者全体の約5%を占め、日本での消費額は約609億円(4億2800万ドル)と推定されている。

需要に応える一つの方法は、「精進料理」と呼ばれる、苦痛を避けるために動物の肉を使わずに調理される伝統的な仏教の菜食料理を促進することかもしれない。

東京都足立区にある日本料理店「信州そば たてしな庵」では、ビーガン向けの天ぷらそば「精進そば」を提供している。同店では、新型コロナウイルス感染拡大防止のための規制が解除されて以来、外国人ビーガン客が増えていることに気づいている。

運営会社の松下勇人さんは「つゆの作り方が通常と違うのでそばを作るのに時間がかかるが、喜んで食べてくれるお客さんもいる」と話す。

「全国のレストランがビーガン料理の提供に全力を尽くしてくれることを期待します」と、日本でベジタリアンやビーガン向けのサービスを推進する超党派議員連盟の事務局長を務める松原仁衆院議員は述べた。


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