車いす陸上選手の佐藤友生選手は、金曜日のパリ・パラリンピックのトラック競技で、才能あるベルギーの新人マキシム・カラバン選手に二度も阻まれ、東京オリンピックでの成功を再現することはできなかった。
しかし佐藤の目は今も金メダルへの期待で輝いており、パリのパラリンピックの聖火が燃え続ける中、4年後のロサンゼルスでどうやってリベンジするかをすでに計画している。
佐藤は繰り返しカラビンをライバルとして挙げている。ベルギー出身の23歳のカラビンは、事故で車椅子生活を送る元プロハンドボール選手となったが、この1年で急速に名を上げ、パラ陸上競技の世界記録保持者となった。
日本の車いす陸上選手佐藤智樹選手(前列)が、2024年9月6日、パリ近郊のサン=ドニにあるスタッド・ド・フランスで行われたパラリンピックの男子T52級100メートル決勝に出場した。(共同)
東京で男子T52の400メートルと1500メートルの両方で金メダルを獲得した佐藤は、後者の種目が出場選手名簿から外され、100メートルのみが登録されると聞いたとき、大変な仕事だと悟った。
彼は金曜日の男子100メートル決勝で銅メダルに終わったが、金メダルのカラビンと銀メダルのイギリスのマーカス・ペリノー・デイリーに敗れた。
カラバン選手は8月30日にも400メートルで佐藤選手を抜いて1位となり、佐藤選手は銀メダルを獲得した。
「あの鐘を鳴らすのは自分だと思っていました」と佐藤選手は、オリンピックやパラリンピックのチャンピオンが大会中に勝利を告げるために使用してきたスタッド・ド・フランスの陸上競技場の楽器について語った。
「タイムに関係なく、自分が勝つと確信していた」と34歳の選手は語った。
写真は、2024年9月6日、パリ近郊のサン=ドニにあるスタッド・ド・フランスで行われた男子T52クラス100メートル車いすレース決勝で、金メダリストのベルギーのマキシム・カラバン選手(中央)、銀メダリストのイギリスのマーカス・ペリノー・デイリー選手とともに銅メダルを手に持つ日本の佐藤友生選手(右)。(共同)
佐藤選手は金メダル獲得を追求するあまり、オランダ人のコーチ、アルノ・ムル氏を探し求めることになったが、2人は異なる大陸に拠点を置き、異なる言語を話すため、それ自体が挑戦となった。
「昨年9月からアルノコーチの指導を聞き、リモートでトレーニングしたり、海外の選手キャンプに参加したりしてきました」と佐藤さんは語った。
「(今回の大会での努力の)成果は見えてきたと感じている。次回ロサンゼルスでは400メートルと100メートルで金メダルを獲得し、パラリンピックのタイトルを取り戻したい」
佐藤選手は2010年、21歳で脊髄の炎症である脊髄炎と診断され、2012年のロンドン大会を見て車いすレースを始めることを決意し、わずか4年後のリオデジャネイロでパラリンピックデビューを果たした。
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