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路上飲酒禁止:基本的な礼儀は守らなければならない

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お酒を楽しむには、他人に迷惑をかけないことが基本だ。海外の人たちから「日本人は酒飲みがマナーが悪い」という印象を受けないよう、飲酒マナーの向上に努めてほしい。

東京都渋谷区の渋谷駅周辺で路上飲酒を通年禁止する改正条例が成立した。10月から施行される。現行は10月下旬のハロウィーンのイベント時と大みそかの時期に限られているが、新条例では対象期間や場所が拡大される。

現在の条例は2019年に制定された。前年のハロウィーンでは、酒に酔った若者らが軽トラックを横転させ、逮捕者が出るなど、渋谷の街が混乱に陥ったことを受けて制定された。

条例は飲酒マナーの向上が目的だったが、状況は改善せず、その後の新型コロナウイルス感染症の流行で、バーやレストランで飲めない人たちによる路上飲酒が広がった。

条例が改正されたのは、路上飲酒が常態化し、それに伴うポイ捨てや騒音などの問題が看過できないためとみられる。

東京都新宿区では、ハロウィーン期間中に新宿駅周辺での路上飲酒を禁止する条例が制定されました。これまでは路上で飲酒したり大声を出したりする人に注意する根拠が薄かったのですが、条例に基づいて対処することが可能になります。

渋谷、新宿両条例には罰則はないが、実効性が低いとなれば、罰則導入も今後検討課題になるかもしれない。同様の条例を制定する自治体が増える可能性もある。

一部の外国人観光客の行動も問題視されている。

渋谷駅前の渋谷センター街でのパトロールで、5月の金曜、土曜、休日前の路上飲酒で指導を受けた人は1日当たり163・3人で、外国人が全体の7割以上を占めた。

渋谷や新宿の路上で飲酒する人や、酔って屋外で寝てしまう人などの写真がSNSに多数投稿されている。

国によっては飲酒自体や公共の場での飲酒が禁止されているところもありますが、一方で日本では路上で飲酒や騒ぎが許されていると勘違いし、そういった目的で日本を訪れる外国人旅行者もいると言われています。

このまま放置すれば、日本や日本人のイメージ悪化につながりかねない。国は外国人観光客の誘致に力を入れているが、外国人観光客の増加に伴うマイナス面を自治体だけで抱え込むべきではない。

日本の飲酒マナーを周知し、遵守を求める積極的な情報発信が必要である。

適度な飲酒は、ストレスを軽減し、コミュニケーションを促進するのに役立つ場合があります。ただし、これは適度な飲酒の場合に限るということを人々が認識することが望まれます。

(読売新聞2024年6月23日号より)



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