ホーム Fuji 自衛隊創設70年 役割拡大/海自の最前線は南シナ海へ、日本は将来的に無人機調達を優先へ

自衛隊創設70年 役割拡大/海自の最前線は南シナ海へ、日本は将来的に無人機調達を優先へ

21
0



防衛省提供
正面からは、フィリピン、アメリカ、日本、カナダの戦闘艦が6月16日に南シナ海で合同演習を実施している。

1954年7月1日に自衛隊が発足して以来70年、ソ連の崩壊や中国の台頭など、日本の安全保障環境は大きく変化した。自衛隊の役割の拡大について論じる連載第2回。

***

日本、米国、カナダ、フィリピンの4隻の艦船が6月16日、フィリピンのルソン島付近の南シナ海を編隊で航行した。

この編隊は、自由で開かれたインド太平洋の理念に賛同する国々による多国間海上演習の一環だった。

訓練中、海上自衛隊の護衛艦「きりさめ」、米駆逐艦、カナダ海軍のフリゲート艦、フィリピン海軍の哨戒艦は、相互に連絡を取り合いながら連携行動を確認し、位置を変更した。

同じ海域では4月上旬、海自護衛艦「あけぼの」が米海軍沿海域戦闘艦、オーストラリア海軍フリゲート艦、フィリピン海軍哨戒艦などと合同訓練を実施した。

中国船は南シナ海でフィリピン船への放水や衝突などの威圧行為を繰り返しており、フィリピン側で負傷者も出ている。

南シナ海は、フィリピンの同盟国である米国と中国との対立の最前線とも言える。

日本は現状変更を企図するいかなる一方的な動きも容認しない姿勢を示すとともに、中国に対する抑止力を強化するために合同訓練に参加した。

フィリピンにとって、中国の動きに対抗するには米国などとの防衛協力が不可欠だ。

「日本がフィリピンを支援しなければ、南シナ海での中国の敵対的行動に対処しなければならないインドネシア、マレーシア、ベトナムなどの国々は、最悪の事態が起きても日本と米国は支援しないだろうと信じるかもしれない」と防衛省幹部は語った。

対立

海自は当初、ソ連の潜水艦から海路を守るのが任務だったが、日本周辺の安全保障環境の変化に伴い、その役割は拡大した。

現在、北朝鮮の弾道ミサイル発射への対策として、少なくとも1隻のイージス艦が日本海に常時展開しているほか、中国艦艇が活動する沖縄県の尖閣諸島付近では、海自の水上戦闘艦2隻が哨戒活動を行っている。

中国は近年、軍艦の数を増やし、能力を強化している。最新鋭の駆逐艦とフリゲート艦の数は2023年には88隻に達し、10年前のほぼ2倍になる。

一方、海自の水上戦闘艦艇の数は50隻程度で推移している。

中国海軍が日本近海で活発化する中、海自は水上戦闘艦艇が不足しており、補給船や掃海船なども駆使して警戒監視に当たっている。鹿児島県沖の大隅海峡などには海上保安庁の巡視船も派遣されている。

最上型護衛艦の新型「あがの」が6月20日、三菱重工業長崎造船所で海自に引き渡された。

労働力不足に対応するため、FFMと呼ばれる最上型艦は、従来の艦の約半分の90人の乗組員で運航できる。

一部の戦闘艦が退役する一方で、海自は今後10年程度でFFM戦闘艦を22~24隻建造し、​​計54隻に増やす計画だ。

「活用できる [the ship] 「様々な任務に活用できる機体であり、大いに期待している」と海上自衛隊の坂井亮幕僚長は引き渡し式で述べた。

無人水上車両

海自の無人水上車両(USV)導入が遅れているとの指摘もある。

ウクライナが黒海でロシアの軍艦を攻撃し、ある時には米軍艦が衝突してロシアの巡視船を沈没させたと報じられている。

米軍機は人的被害を最小限に抑えながら効果的な攻撃ができると期待されているが、海自は攻撃用の米軍機を保有していない。

“今後、 [procuring] 「無人資産は優先事項となり、それに力を注ぐことが重要になる」と、自衛隊艦隊司令官の斎藤章氏は6月27日の記者会見で述べた。



もっとニュース

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください