冷房が欠かせない暑い季節を前に、「電気代」の“値上げラッシュ”が続いています。大手電力会社10社すべてで、家庭向けの電気料金が6月使用分から400円程度、“値上がり”する見通しなのです。
22日、news every. は、都内の“オール電化”マンションに家族3人で暮らす女性を訪ねました。
家族3人暮らし オール電化の住人
「下手に電気使っちゃうと、電気代上がっちゃうので」
高値が続く「電気代」が“悩みの種”。4月の電気代は、2万3000円ほどだったといいます。
さらに、6月の使用分以降は…
オール電化の住人
「え~~~~~~っ。厳しすぎて、やっていけないです」
戸惑いを隠せないほどの「電気代」になる可能性があるのです。なぜなら、これまで物価高対策のために、政府は補助金をあててきましたが、発電用の燃料価格が落ち着いてきたため、5月で終了するのです。
東京電力のモデルケースの場合、6月使用分の電気代が、5月と比べて392円値上がりする見通しだということが、22日に判明しました。(※従量電灯B・30A・月260kWh)
実は、今年は3月分から「電気代」が“値上がりラッシュ”。
東京電力のモデルケースでは、3月に使った分の「電気代」と比べて、4月分は550円以上アップ。これは、再生可能エネルギーを普及させるために、政府が“負担金”を増やしたためです。
さらに、5月分は、政府の補助金が縮小されたため、400円ほど増加。
そして、6月分の「電気代」は8930円となる見込みです。政府の補助金が“ゼロ”になることなどから、392円値上がりする見通しだと分かったのです。
この“値上がりラッシュ”に、街の人は…
主婦(30代)
「ちょっと頭痛くなりますね。もうちょっと、補助がほしくなっちゃう」
母(30代)
「結構違うんですね。(3月分と比べると)1000円以上違う。主人と相談して、気を引き締めようと思います」
娘(小4)
「(電気を)つけっぱなしにしていたら、お父さんのお金もなくなっちゃうし。(使う電気を)減らしていこうと思います」
50代
「夏、これからエアコン入れっぱなし。うち、高齢者もいるから。きついよね」
news every.が訪ねたオール電化マンションに住む女性と、補助金がなくなる6月分以降の「電気代」がどのくらいになるのか、計算してみました。
去年6月分の「電気代」は2万1909円。使った電力は755kWh(キロワットアワー)です。
今年6月も、同じ量の電気を使うとして…
news every.
「補助金は(去年の6月だと)、1キロワット(アワー)あたり7円出ていたので」
オール電化の住人
「これに、7かければいいんですか、単純に?」
結果は──
news every.
「(5285円)これだけ、補助金が…」
オール電化の住人
「え~~~~~~っ」
去年6月分には、補助金が5000円ほど出ていた計算に。
ということは…
オール電化の住人
「同じ(量の電気を)使ったとして、今年(6月分)の予想は…2万7000円」
冷房などの効きをよくするため、窓ガラスに段ボールを貼り付けたり、保温効果の高いお風呂のフタを買ったり、“節電”に励んできたといいますが、“家庭でできる節電にも限界がある”と話しました。