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熊本:2020年の大洪水から醤油メーカーが復活

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読売新聞
鎌田醸造所の鎌田明社長が6月20日、熊本県人吉市の醤油タンク前で講演している。

熊本県人吉市 — 2020年7月の集中豪雨で工場が大きな被害を受けた熊本県人吉市の老舗醤油メーカーが、奇跡的に伝統的な製造方法に復帰した。

鎌田醸造所は1931年に創業し、「丸釜」ブランドで知られています。他の多くの醤油メーカーが専門メーカーから酵母を購入するのに対し、鎌田醸造所では自社の蔵で飼育した酵母と乳酸菌を使用しています。

鎌田の商品の独特の味と香りは、大豆、小麦、麹菌から作られた醤油麹に塩水を加えて発酵させたもろみの中で、酵母と乳酸菌が自然に発酵・熟成することで生まれます。

しかし、2020年7月の豪雨で同社の倉庫は深さ1メートルほどまで浸水。巨大な冷蔵庫やタンクが倒れ、配送できなかった商品が泥まみれになった。倉庫内で菌が生き残るのは困難な環境で、社内は絶望した。

同社を救うため、熊本県工業技術センターが支援に乗り出した。研究者らは泥まみれのもろみから微量のカビを抽出し、雑菌を除去した上で培養と試験を繰り返した。

醤油づくりに適した酵母約200種類と乳酸菌約100種類を特定するのに3年かかった。

今年4月、彼らはこの過程で特定した酵母を使い、ようやく震災後初の生醤油を造ることができた。

「洪水前の醤油よりもフルーティーな香りがして、期待以上でした」と、一時は廃業も考えた鎌田醸造所の鎌田明社長は語った。

メーカーは今後、この醤油をさまざまな人に販売したいと考えている。



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