日本のパラ水泳の強豪、木村敬一選手は金曜日、パリ・パラリンピックの男子S11 100メートルバタフライで自身2個目の金メダルを獲得した。
東京オリンピックの現チャンピオンは決勝で1分0.9秒の自己ベストを記録し、1分02秒86を記録したウクライナの世界記録保持者ダニロ・チュファロフと、1分03秒89で3位に入った同国の宇宙富田を破った。
パリ近郊のラ・デファンス・アリーナで獲得したメダルは、木村にとって今夏のS11 50メートル自由形でも優勝しており、彼にとって3個目の金メダル、通算10個目のメダルとなった。
日本の水泳選手、木村敬一選手が2024年9月6日、パリ近郊ナンテールのラ・デファンス・アリーナで行われたパリパラリンピック男子S11 100メートルバタフライ決勝に出場する。(共同)
「予選ラウンドでは1分台を記録したので、厳しい最終ステージを乗り越えればまた記録できると自信があった」と33歳の選手は語った。
「金メダルを取ったこと以上に、自己記録を更新したことで、自信がつき、水泳の楽しさを思い出すことができました。」
2歳の時に全盲となった木村さんは、母親の勧めで水泳を始め、2008年に北京でパラリンピックデビューを果たしたという。
パリパラリンピック男子S11種目100メートルバタフライ決勝に出場した日本の水泳選手、木村敬一選手(右)と富田宇宙選手が、2024年9月6日、パリ近郊ナンテールのラ・デファンス・アリーナで抱き合う。(共同)
「私はスポーツが大好きでしたが、目が見えないため、いつも何かにぶつかったり、つまずいたりしていました。そこで母が、水には障害物がないので水泳を始めさせました」と、彼は以前共同通信とのインタビューで語った。
「水泳が私の人生に関わっている期間のほうが、関わっていない期間より長くなりました。水泳がなかったら、自分がどうなっていたか想像もつきません。」
富田選手は、大会前のS11 400m自由形でも3位に入賞しており、さらに銅メダルを獲得した。彼は東京大会で両種目で銀メダルを獲得した。
パリ・パラリンピック男子S11種目100メートルバタフライ決勝後、メダルを手にする日本の水泳選手、木村敬一選手(左)と富田宇宙選手(右)。2024年9月6日、パリ近郊ナンテールのラ・デファンス・アリーナで撮影。(共同)
「パラリンピックが社会参加にもたらす力を信じているので、私はアスリートとして活動してきました」と彼は語った。
「この3年間やってきたことに後悔はありませんし、結果にも誇りを持っていますし、木村選手と同じ表彰台に立てたことを光栄に思います。」
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