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民族学博物館は50年にわたり文化の多様性を伝えてきた

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読売新聞
大阪府吹田市にある国立民族学博物館は今年、開館50周年を迎える。

大阪府吹田市 — 今年は、大阪府吹田市にある国立民族学博物館が創立50周年を迎える年です。

日本語名の短縮形である「みんぱく」としても知られるこの博物館は、世界の人々と文化の研究の中心地であり、340,000 点を超えるコレクションがますます増えています。

同博物館は研究成果の共有や世界中の研究者とのネットワーク拡大を通じて存在感を高める取り組みも行っている。

1974年6月に博物館設置法が施行され、海外の民族資料の収集を開始。1977年に博物館棟が完成し、一般向けの展示会も開催するようになった。初代館長は梅棹忠夫氏で、1994年に文化勲章を受章した。

開館以来、展示スペースや施設を徐々に拡張し、現在は4階建ての本館を含め延べ床面積が53,000平方メートルに達し、世界最大の民族学博物館とされています。

同博物館の研究者らは、欧州、アジア、アフリカ、北米、南米、オセアニアなどで現地調査を行い、衣服や祭祀用品、作業道具などの民族誌資料を収集してきた。3月末現在、同博物館の所蔵品は34万6670点に上り、20世紀後半に発足した博物館としては世界最大規模の民族誌資料コレクションとされる。

同博物館では、人々の日常生活や料理、祭りなどを記録したビデオ850本も制作している。

「当館は海外では『世界最大』の民族学・文化人類学博物館として認知されています」と同博物館の吉田健二館長は語った。

時代とともに進化


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アフリカに関する常設展示では、この大陸の急速な都市化が紹介されています。

地域別に常設展を開催するほか、年2回程度特別展を開催。テーマ展も同時開催。

2023年度末までに累計来館者数は約1208万人に達した。年度別の来館者数は、新型コロナウイルスの影響で2020年度と21年度は10万人を下回ったが、23年度は23万人台に回復した。

現在、世界各地で開催される民族学展では、展示地域の現地の人々の意見を取り入れ、文化の多様性を紹介し、歴史的変化を考慮することが求められています。

こうした期待に応えるため、当館では2008年度から常設展示のリニューアルと充実を図り、インドの伝統衣装と現代ファッションの関わり、アフリカの都市化、民族の多様性による日本社会の変化など、新たな見どころを加えてきました。

海外貢献

同博物館の研究員は現在54名。歴代研究員には、食文化研究の第一人者である名誉教授の石毛直道氏も含まれる。

当館は、世界各地を網羅する情報ネットワークを構築し、知見を蓄積するとともに、海外の研究者との交流も積極的に進めています。

同博物館は過去30年間、国際協力機構(JICA)の委託により、研究や資料保存、展示デザインの研修のため、毎年10か国から約10人の学芸員や研究者を受け入れてきた。

「約300人が研修に参加しました。彼らは現在、それぞれの国の博物館や文化行政機関で働いています」と吉田氏は言う。「民博の職員が彼らを訪問すると、彼らは歓迎してくれます。」

そのひとつがエジプトで、間もなく全面オープン予定の大エジプト博物館では、すでに民博の技術を活用し、内容物を傷める恐れのある化学物質を含まない紙などの素材で容器を作っている。

近年、ロシアのウクライナ侵略や欧州の極右政党の台頭など、世界はますます分断されつつある。

「社会の多様性を尊重し、共通点を見つけながら、共感と尊敬の気持ちを持って他者とつながる知恵を持たなければなりません」と吉田氏は語った。

創立から半世紀が経ち、博物館は重要な役割を果たすことが期待されています。



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