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東京大学病院、国立医療センター、昨年16件の心臓提供を拒否。人員不足、ベッド不足が理由

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Yomiuri Shimbun file photo
国立循環器病研究センター

東京大学医学部附属病院は脳死者からの心臓提供を15件、大阪府吹田市の国立循環器病研究センターは2023年に1件、それぞれ断ったことが調査で分かった。いずれも人手不足と病床不足を理由に挙げている。

調査は日本心臓移植学会が実施し、心臓移植を行う医療機関11カ所から回答を得た。

日本移植学会(JST)が東京大学病院、京都大学病院、東北大学病院を対象に実施した別の調査では、これらの医療機関が昨年、脳死ドナーからの心臓、肺、肝臓の臓器提供を62件断ったことがわかった。この調査は、読売新聞が1月1日にこの問題について報じたことを受けて行われた。

昨年のJST調査で東京大学病院は、その年に10件の臓器提供を断ったと報告した。JSHTの調査結果では、さらに5件の提供が加えられた。

臓器移植で国内有数の3大学病院以外の医療機関が臓器提供を拒否していたことが判明したのは今回が初めて。

16件の寄付が拒否された理由として、一部の医療機関は外科医、看護師、その他の外科スタッフなどの人員不足と、手術後の患者が入院する集中治療室のベッド不足を挙げた。

同病院によると、両施設で拒否された心臓は、他施設の優先度の低い患者に移植されたという。

臓器提供を断る背景には、特定の病院に移植希望者が集中していることや、臓器提供件数が増加していることなどがある。

日本移植学会の澤芳樹会長は読売新聞に対し、臓器移植を待つ患者の数と移植手術の数が医療機関間で不均等に分布していることが問題だと語った。「学会としてはこの問題に対処するための対策を講じたい」と澤会長は述べた。

日本臓器移植ネットワーク(JOT)の公開データに基づく読売新聞の集計によると、昨年日本で行われた心臓移植手術115件のうち、国立循環器病研究センターで32件、東京大学病院で25件が続いた。

武見敬三厚生労働大臣は火曜日、臓器移植を行っているすべての施設が臓器提供を断った回数やその理由について、JOTから報告書を受け取る予定であると述べた。「報告書を踏まえ、移植医療の推進に努めてまいります」と武見大臣は閣議後の記者会見で述べた。



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