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東京・渋谷区、路上飲酒の通年禁止を承認。改正条例では違反者への罰則は設けず

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読売新聞ファイル写真
2023年10月28日、東京都渋谷区

東京・渋谷区の夜間の路上飲酒を通年禁止する改正条例が、月曜日の区議会で全会一致で可決された。この条例は、路上で飲酒する人が引き起こすポイ捨てや騒音などの問題の増加に対処するために改正された。

10月1日に施行される改正条例では、違反者に対する罰則は設けられていない。

現行の禁止措置は、ハロウィーン前後と元旦の期間中、区内の特定の区域で屋外での飲酒を禁止している。改正条例では、禁止措置を通年だけでなく、渋谷区役所周辺や宮下公園にも拡大する。また、クラブが多数ある円山町エリアや、賑やかな渋谷センター街がある渋谷駅北側も施行区域となる。

禁止期間は午後6時から午前5時までで、警備員が毎日11時間にわたり当該エリアを巡回する。

この禁止令は、2018年秋のハロウィーンに、酒に酔った若者らが軽トラックを横転させ逮捕されるなど、渋谷区が騒然となった事件などを受けて出されたものだ。

読売新聞

渋谷区は2019年6月、特定時間帯・特定エリアでの路上飲酒を禁止する現行の条例を制定した。しかし、コロナ禍で居酒屋や飲食店でお酒が飲めなくなった人たちが路上飲酒に走った。最近ではSNSに影響された外国人観光客が区内の飲酒トレンドに追随し、渋谷駅周辺で通行妨害やゴミのポイ捨て、騒音などのトラブルを引き起こしている。

区役所の調査によると、金曜、土曜、祝前日にセンター街で飲酒して注意を受けた人の1日平均は、3月の107・5人から4月には158・4人に増加。外国人が全体の7割以上を占めた。

東京都心部で路上飲酒が無期限に禁止されるのは異例で、渋谷区は今後、禁止事項を広く市民に周知していく考えだ。

周辺自治体も改正条例の影響を注視している。渋谷の隣の新宿区では、新宿駅周辺でハロウィンの時期だけ路上飲酒を禁止する条例制定の議案が今月、区議会に提出された。



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