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東京の歴史的建造物が建築フェスティバルで一般公開

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鈴木隆三/読売新聞編集長
5月26日、東京建築フェスティバル開催中、東京中央区の老舗ブラシ製造・販売店「江戸屋」の12代目店主、浜田勝俊さんの話を聞く人々。来場者は靴を脱いで築100年の日本風の建物に入り、少人数のグループに分かれて鑑賞を楽しんだ。

東京都心の名建築を一般の人が見学できるイベント「東京建築フェスティバル」が5月25日、26日を中心に開催された。建築史の専門家である大阪首都大学教授の倉方俊輔氏を委員長とする同フェスティバルは、「建築で人を感じる、街を知る」をテーマに企画された。

公開されたのは、関東大震災後から高度経済成長期(1950年代半ばから1970年代前半)までに日本橋・京橋、銀座・築地、大手町・丸の内・有楽町、神田エリアに建てられた18棟の建築物。予約不要、入場無料ということもあり、一日中長い列ができるほどだった。



鈴木隆三/読売新聞編集長
江戸屋の建物正面には、筆をイメージした6本の細い棒状のものがデザインされています。

公開された建物の一つは、1718年から各種ブラシの製造・販売を行っている老舗の江戸屋。1924年に建てられた木造2階建ての建物は店舗と住居を兼ねており、国の登録有形文化財に指定されている。


鈴木隆三/読売新聞編集長
5月26日、東京・中央区の日章館の見学に列を作る人々。かつて実業家の先駆者・渋沢栄一(1840~1931年)の邸宅があった場所に建てられたこの建物は、多くの証券会社が入居する目的で1928年に建てられた。

普段は通りに面した店舗部分のみ一般の人が入店できるが、祭り期間中は靴を脱いで店内の会計スペースに少人数で入店でき、12代目社長の濱田勝敏さんの解説を聞きながら店内を見学できるなど、来場者から好評を博した。


鈴木隆三/読売新聞編集長
5月25日に撮影されたこの写真は、耐火性の銅屋根が特徴的な1920年代に建てられた木造建築の井筒屋(東京都中央区)に大勢の来場者が訪れる様子をとらえたものだ。かつては菓子店だったが、ギャラリーとして改装された。

日本橋三越本店6階という異例のロケーションにある三越劇場が5月21日に一般公開された。この劇場は1923年の東日本大震災後、建築面だけでなく文化面でも復興を図る目的で1927年に設立された。開業当時の姿をほぼそのまま残しているが、現在も公演などに使用されているため、通常は自由に立ち入ることはできない。


鈴木隆三/読売新聞編集長
5月21日、東京都中央区にある三越劇場の内部を見学する来場者。この劇場は1927年に建てられた。

イベント期間中は、建物の公開に加え、建築家や研究者による解説付きの有料ガイドツアーも40回以上行われた。主催者によると、同様の建築イベントは大阪や京都でも開催されているが、東京でこれほどの規模のイベントが行われるのは初めてだという。

「こんなにたくさんの人に見に来てもらえて、建物として一番うれしいです」と、今回の特別公開に参加した建物の一つ、ミュゼギンザとして知られる旧宮脇ビルのオーナー、川崎力弘さんは言う。


鈴木隆三/読売新聞編集長
東京都中央区の築地本願寺にある1934年に完成した貴賓室を訪れた人々が5月25日、写真撮影をしている。この部屋は通常は非公開である。



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