ホーム Fuji 暑さが続く中、北海道の公立学校ではエアコンの使用が増加。自治体が設備費に予算を計上

暑さが続く中、北海道の公立学校ではエアコンの使用が増加。自治体が設備費に予算を計上

19
0


読売新聞
7月4日、札幌中央中学校で、暑さを和らげるため中学生が机の上に携帯扇風機を置いて勉強している。

札幌市 — 近年の気温上昇により、北海道の公立学校ではエアコンを設置する学校が増えている。

県内の小中学校にはエアコンがないところも多い。熱中症対策として、携帯扇風機の持ち込みや工事のいらないスポットクーラーの利用を認めるなど、夏休みを延長する学校もある。

7月4日は晴れ、札幌の気温は28.9℃まで上昇し、この時期の札幌市の平均気温より4.8℃高かった。

札幌中央中の教室では、1年生32人のうち16人が机の上に携帯扇風機を置いていた。扇風機は学校で充電しないことを条件に使用が認められている。男子生徒は「学校に行く前に充電して、電池が切れないように気をつけて使っている」と話した。

札幌市教委によると、大型エアコンを設置している教室がある小中学校はない。市は今年度当初予算で設置工事費64億円を計上。約300校のうち111校に設置し、26年夏からの使用開始を目指す。28年夏までに全校にエアコンを設置する。

今のところ、多くの学校では小型のエアコンを導入している。しかし、教室全体を冷やすことはできない。札幌市立江南小学校では、休み時間になると生徒たちが小型エアコンの周りに集まった。「エアコンの近くの席を奪い合うんですよ。だからくじ引きで誰が座るか決めるんですよ」と6年生の男子生徒が苦笑いしながら話した。

北海道はもともと寒冷な気候。文部科学省が2022年9月に実施した調査によると、全国の小中学校の普通教室へのエアコン設置率は平均95.7%だが、北海道はわずか16.5%にとどまっている。

しかし、近年は状況が変わってきている。気象庁の統計によると、2023年の7月から8月にかけての北海道各地の平均気温は平年より3度から4度高かった。8月23日には札幌市中央区で36.3度と地域最高気温を記録した。

北海道の公立学校は冬休みが長く、夏休みは8月20日ごろまでとなっているところが多い。しかし昨年は夏休み明けの8月下旬、熱中症の恐れから臨時休校に踏み切った学校が多かった。

北海道教育委員会は、夏休みと冬休みの合計日数を従来の50日から最長56日に増やす規則を改正した。帯広市、釧路市、小樽市など道内の各市町村では今年度から夏休みが延長される。



もっとニュース

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください