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日銀は金利を据え置き、上田総裁は追加利上げ観測を抑制

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日本銀行は金曜日、金利を据え置いた。日銀総裁は、借入コストをさらに引き上げる必要があるかどうかを見極める時間はまだあると述べた。この発言により、年内にさらなる利上げが行われる可能性についての市場の憶測が和らぎ、円安につながった。

日銀は、景気回復の兆しが見られる中、10年続いた異例の金融緩和を縮小する取り組みの一環として、翌日物コール金利の誘導目標を7月にゼロから0.1%の範囲から0.25%程度に引き上げた後、政策を据え置いた。

上田一男日銀総裁は2日間の政策会合後の記者会見で、これまでのところ経済指標は日銀の予想と一致していると述べ、経済と物価が軌道に乗れば日銀は金利を引き上げるだろうと強調した。

上田一男日銀総裁は2024年9月20日、2日間の政策決定会合を終えて東京の中央銀行本部で記者会見した。(共同通信)==共同通信

しかし、同総裁は、最近の円高を受けて円安による物価上昇リスクは低下しており、さらなる金融引き締めが必要かどうか「評価する時間が増えた」とも述べた。

この発言を受けて、市場関係者は追加利上げが予想より遅れる兆しだと受け止め、円は対ドルで143円台まで下落した。

「市場関係者の大半は、次回の利上げは12月に行われると予想していた」と松井証券のシニアマーケットアナリスト、久保田智一郎氏は述べた。「しかし、上田氏の本日の発言により、来年初めまで延期されるかもしれないと考える関係者も出てきた」

日銀は、政策金利を据え置くという最新の決定は理事会メンバー全員によって承認されたと発表した。

7月の利上げと、それに続く上田総裁の年内追加利上げの可能性に関する発言は市場参加者の不意を突いて円高を招き、8月初旬には日経平均株価が1日で過去最大の下落を記録した。

市場の急激な変動を受けて、日銀の内田慎一副総裁は、投資家を安心させるため、市場が落ち着きを取り戻すまで金利を引き上げないと発言した。

上田総裁は記者会見で、市場は「引き続き不安定な状況にある」と強調し、米国を含む海外経済の動向を注視していくとも述べた。

日銀が緩和政策の緩和サイクルに入ったことは、経済成長を支えるために金融政策を緩和し始めた他の主要中央銀行とは対照的だ。

米連邦準備制度理事会(FRB)は水曜日、4年以上ぶりに政策金利を引き下げ、欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行など主要銀行に続いて金融緩和に踏み切った。

日本と他の主要経済国における金融政策の相反する傾向により、両国の金利差は縮小すると予想され、円高が進み、長年続いた円安からの大幅な回復が引き起こされる可能性がある。

第一生命経済研究所の経済学者、藤代功一氏は、日銀はここ数カ月、金融政策の決定において円の水準に依存するようになっていると述べた。

「本日の決定は、日銀の金融政策が為替レートに左右される程度を浮き彫りにしている」と同氏は述べた。「日銀当局者は、7月の会合後、円高が進んだため金利を引き上げなくて済んだことに安堵したと思う」

上田総裁は7月の記者会見で、利上げの要因として円安を挙げ、通貨安により日銀の予想以上に物価が上昇する可能性があると述べた。

金曜日の決定は、与党自由民主党が来週金曜日に岸田文雄氏の後任として日本の首相となる新総裁を選出する準備を進める中で行われた。

日銀は3月にマイナス金利政策を解除し、17年ぶりの利上げに踏み切った。


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