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日銀は政策正常化を進める意向、現在国債発行残高の50%を保有

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読売新聞
日本銀行の上田一男総裁が金曜日、日本銀行本店における記者会見で発言した。

日本銀行は、3月に終了した大規模な金融緩和からの政策正常化を慎重に進めていく意向だと専門家らは指摘した。

これは、日銀の政策担当者らが金曜日に国債購入額の削減を決定したことを受けてのもので、具体的な詳細は7月30日と31日の次回金融政策会合で決定される予定だ。日銀の上田一男総裁は、これを市場参加者の意見を参考に策定された「異例の措置」と表現した。

柔軟性の確保

上田総裁は金曜に終了した政策会合後の記者会見で「国債市場の安定に配慮し、柔軟性を確保しつつ、予測可能な形で国債購入額を削減することが適当だ」と述べ、市場参加者に明確な計画を示す必要性を強調した。

日銀は3月にマイナス金利政策の解除とイールドカーブ・コントロール(YCC)の撤廃を決めたが、長期金利の急上昇を避けるため、経過措置として月6兆円程度の国債購入を継続した。3月以降、市場が政策変更をどう受け止めているかを見極めており、上田氏は「ほぼ終わった」と説明した。ただ、国債購入の縮小は市場を不安定にさせる恐れがあり、市場参加者の意見を慎重に考慮する必要がある。

成長するバランス

日銀の国債保有高は、黒田東彦前総裁が2013年4月に量的・質的金融緩和を開始して以来、急速に拡大している。短期金利がゼロに近づき、利下げ余地が乏しい中、国債を大量に購入して市場に資金を供給し、物価を押し上げるのが狙いだった。

日銀は2016年9月にYCCを導入し、金融政策の手段を市場流動性供給から長期・短期金利の操作に転換したが、債券保有量は増加し続けた。

日銀の国債保有高は2023年末時点で581兆円。購入額が償還額を下回れば保有高は減少するが、上田氏は「日銀は国債発行残高の5割を保有している。1~2年で望ましい水準にはならない」と指摘し、保有高削減は長期的な取り組みになるとの考えを示した。

金融政策が専門の専修大学の田中孝之教授は「残高を減らすには、購入額を月額3兆~4兆円程度に減らす必要がある」と指摘。



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