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日中韓首脳会談、ほとんど合意に至らず、欠席した北朝鮮が協議に影を落とす

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The Yomiuri Shimbun
岸田文雄首相(中央)は月曜日、ソウルで行われた日本、中国、韓国の3国首脳会談で演説した。

ソウル — 先日行われた日本、中国、韓国の3か国首脳会談では、覇権主義的な行動を強める中国との明確な対立が示され、日本と韓国は法の支配に基づく国際秩序の維持の重要性を強調した。両陣営の最も顕著な違いは北朝鮮への対応にあった。

北朝鮮の行動については言及なし

北朝鮮が衛星打ち上げ計画を発表した直後の月曜日朝、約4年半ぶりとなる日本、中国、韓国の3か国首脳会談がソウルで開催された。

岸田文雄首相は会談冒頭、「北朝鮮が発射を強行すれば、国連安全保障理事会の決議に違反する」と厳しく指摘。韓国の尹錫悦大統領も国際社会の断固たる対応を求めた。一方、中国の李強首相は北朝鮮の発表には触れず、世界の同盟構築に反対するなど、反中国同盟を警告する発言に終始した。

首脳会談後の共同記者会見で日韓両首脳はともに北朝鮮の非核化の重要性に言及したが、李克強首相は「事態のさらなる複雑化を避けるため、朝鮮半島に関わるすべての関係者が自制心を保つべきだ」と述べるにとどまった。

徹夜の交渉

3カ国は非核化交渉において、共同声明で最後まで合意に達することができなかった。

草案には、朝鮮半島の完全な非核化が各国の共通目標であるとの文言が盛り込まれた。議長国の韓国は、同じく「完全な非核化」に言及した昨年の3か国会議後の共同声明を引用し、この文言を盛り込むよう求めた。しかし、中国は韓国の提案に強く反対した。協議は月曜早朝まで続き、3か国首脳会談開始直前に、各国の立場を強調する文言を盛り込むことでようやく妥協点が見出された。

中国は、米韓両軍と自衛隊の合同訓練などを通じて北朝鮮に圧力をかけることは、朝鮮半島の緊張を高めると主張したと報じられている。交渉を振り返る韓国政府関係者は「北朝鮮を含めて4カ国が交渉に参加していたようなものだった」と語った。

北京の外交筋によると、中国は在韓米軍を含む朝鮮半島の非核化も求めており、北朝鮮を刺激しないよう日本や韓国との協調行動は避けているようだ。

反対により言葉が削除された

草案には当初、世界のいかなる場所においても、力や威圧によって現状を一方的に変更しようとするいかなる試みにも反対するとも記されていた。しかし、日本、米国、韓国は東シナ海と南シナ海における中国の侵略行為を批判する際に同じ文言を頻繁に使用しているため、中国の強い反対によりこの文言は削除された。

The Yomiuri Shimbun

岸田外相は共同記者会見で、首脳会談中に現状を一方的に変更しようとするいかなる試みも受け入れられないと発言したのはロシアのウクライナ侵攻についてだったと述べた。

共同声明では、3カ国は定期的に3カ国首脳会談や閣僚級会合を開催することを確認した。理由は、2008年に3カ国首脳会談を毎年交互に開催することで合意していたが、3カ国間の複雑な関係により会合が度々中止されていたためだ。

次回の日中韓首脳会談は日本で開催される予定だ。外務省幹部は「どんなに関係が悪化しても、3カ国の枠組みで協議することを習慣化することが大切だ」と語った。



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