ホーム Fuji 政府、マンガ・アニメ資料保存センターを建設へ 原画やアニメセル画、アイデアノートなどを保管

政府、マンガ・アニメ資料保存センターを建設へ 原画やアニメセル画、アイデアノートなどを保管

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読売新聞ファイル写真
2009年7月、松山市の美術館でアニメーションのセル画を鑑賞する来場者。

政府は日本の漫画やアニメのセル画の原画を収集、保存、展示するセンターを設立する計画を固めており、2028年度に稼働する予定だ。

「メディア芸術ナショナルセンター(仮称)」は、こうした美術作品やアニメのセル画などの散逸や海外移転を防ぐほか、保存の専門家の育成や調査研究などの機能も持つとみられる。

政府は月内に閣議決定する経済財政運営と改革の基本方針にこの計画を盛り込む方針。文化庁は来年度予算の概算要求にマンガやアニメのセル画を保管する施設の設計費を盛り込む方針だ。

具体的には、国立映画アーカイブ相模原支所内に保管施設を置き、東京都港区の国立新美術館敷地内に研修施設を建設し、展示などにも活用することを検討している。

センターでは原画やセル画だけでなく、作家へのインタビューノートやアイデアノートなども収集する予定。著作権者の同意を得て作品のデジタル化も進めていく考えだ。

近年では、手塚治虫の『鉄腕アトム』の原画がパリのオークションで3,500万円で落札されるなど、作品の制作過程を示す原画やセル画の芸術的価値が再評価されている。

マンガの収集・保存は、京都市の​​京都国際マンガミュージアムなど民間機関が担ってきたが、保管能力や予算に限りがあり、国が取り組む必要性が指摘されている。

マンガやアニメ、ゲームなどコンテンツ産業の世界市場規模は2019年に123.6兆円と推計され、石油化学産業(89.9兆円)や半導体産業(77兆円)よりも大きい。

マンガ文化の海外展開が活発化する中、特に東アジアでは、中国、韓国、台湾などで政府機関の支援によるマンガミュージアムの整備が進んでいます。

政府は、このセンターを活用して民間部門と協力し、国内外への情報発信を強化して、日本のコンテンツ産業の競争力を高めたいと考えている。



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