日本の元経済安全保障担当大臣の小林隆之氏は月曜日、来月の与党総裁選に出馬すると発表し、岸田文雄首相の後継者として立候補を表明した多くの有力候補者の中で最初の人物となった。
ハーバード大学卒の元財務省官僚である小林氏は、昨年末に発覚した裏金スキャンダルで汚された自民党のイメージを一新したいと考えている比較的若い党員から支持を得ている。
9月末に3年の任期が満了する岸田氏は、自民党は新指導部の下で変革を遂げるべきだと強調し、再選を目指さないと表明しており、与党は総選挙を実施する予定だ。
小林隆之元経済安全保障担当相は2024年8月19日、東京都内で記者会見を開き、自民党総裁選への出馬を表明した。(共同)
小林氏は記者会見で「新しい自民党をつくり、人々が夢と希望を持てる社会をつくり、日本が世界をリードできるよう推進していきたい」と語った。
49歳の小林氏は、有権者の間で広く知られていないという課題は認めながらも、4期目の衆院議員としては自民党総裁や首相になるには若すぎるという懸念を払拭しようとした。
「私が今日ここに立っているという事実は、自民党が改革に真剣であることを示す」と首相は述べ、長らく与党の特徴となってきた派閥に基づく党内力学の残骸からは距離を置くつもりだと付け加えた。
党議員らによると、9月27日に行われる予定の今回の選挙は、約10人の候補者が参加する混戦になりそうだ。
これは党内の主要派閥の解体後に起こったもので、党員らが統一的かつ協調的に行動することを奨励していた枠組みとなっている。
自民党の選挙に出馬したおなじみの顔ぶれとしては、元防衛大臣の石破茂氏(67歳)や、小林氏の後任として経済安全保障担当大臣に就任した高市早苗氏(63歳)らが立候補を表明する準備を進めている。
国民に人気の高い石破氏は、自民党総裁選に4回出馬したが、いずれも落選している。
マスコミの世論調査で将来の日本のリーダーとして有権者によく選ばれる小泉進次郎元環境大臣(43)は日曜、出馬を「真剣に検討する」と述べた。一方、河野太郎デジタル大臣(61)も有力な候補者の一人だ。
共同通信が月曜日に発表した世論調査では、回答者の間では岸田氏の後継者として石破氏が小泉氏を抑えてトップに立った。しかし自民党支持者の間では、小泉純一郎元首相の息子である小泉氏が僅差で石破氏を上回った。
岸田内閣の複数の閣僚も有力候補として浮上している。上川陽子外相は首相に立候補する意向を伝えており、岸田氏の右腕である林芳正官房長官や斎藤健経済産業相も有力候補とみられている。
自民党は火曜日、2021年以来初の党首選の日程を確定させる予定だ。与党連合が両院を掌握しているため、同党の新党首が次期首相となるのは確実だ。
岸田氏は、与党を巻き込んだ政治資金疑惑の報道に伴う支持率の低下や、賃金上昇を上回る物価上昇を抑制するための有効な対策を講じられなかったことで打撃を受けている。
候補として浮上した自民党議員には、茂木敏充幹事長、加藤勝信元厚生労働大臣、男女共同参画・子ども政策担当大臣を務めた野田聖子氏らがいる。
総裁選挙に出馬するには、候補者は少なくとも20人の自民党議員の推薦を受けなければならない。
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