ホーム Fuji 天皇皇后両陛下が無名戦士の墓に献花、英国人元捕虜と日本との架け橋を築く

天皇皇后両陛下が無名戦士の墓に献花、英国人元捕虜と日本との架け橋を築く

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ロイター
天皇は火曜日、ロンドンのウェストミンスター寺院にある無名戦士の墓に花輪を捧げた。

ロンドン — 天皇皇后両陛下は火曜日、ロンドンのウェストミンスター寺院にある無名戦士の墓に花を捧げ、過去の戦争で亡くなったすべての英国兵士の冥福を祈った。英国に住むある日本人女性にとって、これは特に意味深い行事だった。

「両陛下のご来賓に感動された方は多いのではないでしょうか [offering flowers]「私は日本に感謝しています」と、結婚を機に英国に移住し、約40年間英国で暮らすケイコ・ホームズさん(76歳)は言う。1988年以来、彼女は第二次世界大戦中に旧日本軍の捕虜となった元英国兵とその家族を日本に招き、日本に対する感情の改善に努めている。

ホームズさんは三重県紀和町(現熊野町)出身。戦時中、同町の炭鉱では約300人の英国人捕虜が働かされ、16人が病気などで亡くなった。再訪したホームズさんは、地元住民が戦後数十年経っても犠牲者を悼み続けていることを知った。

ホームズさんらは、日本人の気持ちや行動を英国人と共有したいと、約30回のツアーを企画し、延べ約500人を旧作業現場や関連企業の所在地などを案内した。

地元住民と交流し、彼らから謝罪を受けることは、元受刑者たちにとって心の慰めとなっている。

1998年4月、ホームズはエリザベス女王からその功績をたたえられ大英帝国勲章(OBE)を授与された。翌月、彼女は英国を訪問していた上皇ご夫妻を招いての宮殿での晩餐会に招待された。

「英国の高齢者を気遣ってくださりありがとうございます」と上皇は彼女に言った。


ケイコ・ホームズ提供
ケイコ・ホームズ

1998年に上皇ご夫妻が英国を訪問した際、元捕虜の一部が抗議のため両陛下の馬車行列に背を向けた。

しかし、夫妻が2012年にエリザベス女王即位60周年記念式典に出席するため英国を訪れた際、元受刑者から抗議の声は上がらなかった。上皇陛下はその時もイベントでホームズ氏と面会し、「あなたたちの方々がこれまで尽力してきたおかげです」と語りかけた。

新型コロナウイルスの影響で来日が中止されていたが、今秋から再開される。元英国人捕虜の家族9人が来日する予定だが、父親や祖父を亡くした人の中には、日本に対して否定的な感情を抱く人もいる。

「天皇皇后両陛下が無名戦士の墓に花を捧げることは、日本人が戦争を忘れていないことを示している」とホームズ氏は述べた。「両国が過去を乗り越え、さらに親密になることを願っている」



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