2024年7月30日 17時34分(日本時間)
オリンピック男子ストリートスケートボード現チャンピオンの堀米雄斗は、表彰台を逃す可能性に直面しながらも、金メダルを狙う最後の瞬間に完璧な技を披露し、本領を発揮した。
堀米選手はベストランとベストシングルトリック2つで合計281.14点を獲得し、米国のスケートボーダー、ジャガー・イートン選手にわずか0.1点差で勝利した。
4回の挑戦で1トリックしか得点できず、堀米は7位に後退した。5回目、最後の挑戦に臨む堀米は「笑っても泣いても、これが最後。悔いは残さない」と思った。
彼が最後の挑戦に選んだのは、公式大会で一度しか成功させていない大技だった。彼はノーリー 270 からノーズブラント スライドまでを完璧にこなした。これは空中で 270 度回転し、ボードの先端をレールに当てて着地するという技だ。
普段は冷静なスケーターである彼は、技の後に珍しく叫び声をあげ、観客は熱狂に包まれた。
この技で彼は97.08ポイントを獲得し、これは大会出場スケーターの最高得点となった。
同じ技で堀米は6月のオリンピック予選シリーズで優勝し、金メダル防衛のチャンスを得た。堀米はそれ以来、大会前も大会中もこの技を成功させるのに何度も失敗していた。何度も転倒したせいで腰が赤く腫れていた。体は限界に達していたと堀米は語った。
堀米選手は10代の頃に渡米し、何度も「勝ち目はない」と言われながらもトップスケーターになった。東京五輪でも逆転優勝を果たした。
堀米選手は「1%の可能性を信じ、自分を信じられた」と話す。何度も逆境を乗り越えてきたスケートボード人生を証明するような大会だった。スケートボード選手としてオリンピック史上初の連続金メダル獲得者となった。