第二次世界大戦中に中国で秘密裏に生物・化学戦の研究を行っていたとされる悪名高い旧日本軍第731部隊の元隊員が火曜日、ハルビンにある同部隊本部の旧跡を訪れた。
長野県出身の清水秀雄さん（94）は、79年ぶりに中国北東部の研究所を訪れ、平和を祈念する慰霊碑の前で、致死的な人体実験や検査が行われていたとされるこの研究活動の犠牲者を悼んだ。
「辛い経験をし、多くの同僚を失った」と清水さんは言う。14歳のとき、清水さんは傀儡国家だった満州（現在の中国東北部）に移住し、後に部隊の青年部隊の一員となった。
旧日本軍第731部隊の元隊員、清水秀雄さん（中央）が、2024年8月13日、中国北東部ハルビンの同部隊司令部跡地にある平和記念碑の前で祈りを捧げている。（共同）
清水さんは第二次世界大戦末期の1945年4月から8月までこの現場で働いており、部隊の活動に関わったことへの後悔を表明している。
彼は部隊内の中国人展示館の責任者に案内されてその場所を訪れ、遺体安置所がどこにあったかを思い出した。
歴史家によれば、この部隊の現場では、ペストやコレラをベースとした生物兵器の開発などを目的として、捕虜が秘密裏に実験されていたという。
1997年、日本の最高裁判所は、歴史教科書における731部隊の中国での行動に関する記述に対する国定教科書検定官の異議に関する判決で、「731部隊が生物学的実験を通じて多くの中国人を殺害したという見解は、学界で否定できないほど確立されていた」と述べた。
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