ホーム Fuji 候補者の第一演説は首都が直面する多くの問題を反映。小池都知事は実績を強調、蓮舫氏は挑戦者としての立場を強調

候補者の第一演説は首都が直面する多くの問題を反映。小池都知事は実績を強調、蓮舫氏は挑戦者としての立場を強調

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読売新聞
木曜日の朝、東京で人々が候補者の演説を聞いている。

東京都知事選が木曜日に正式にスタートし、7月7日の選挙まで17日間続く激しい論争が始まった。

前回の知事選(2020年)では、新型コロナウイルスへの対応や東京五輪・パラリンピックの開催の是非などが争点となった。今回の知事選でも各候補が第一声でさまざまな課題を訴えており、東京がさまざまな課題に直面している現状を反映している。

現職の小池百合子知事(71)は演説の半分を、これまでの2期8年間の知事生活を振り返った。新型コロナ対策に奔走した1200日に触れ「専門家と手を携え、命を守るため取り組んできた」と強調した。子育て政策では、児童扶養手当の所得制限撤廃という大きな決断をしたと強調した。

知事として実行してきた行財政改革について、演説の大部分を割いた。在任8年間で徹底した行政改革で8100億円の財源を確保したと自慢した。

現職知事として、小池氏は公約で都政が直面する幅広い課題を取り上げている。防災、長寿化に伴う快適な社会づくり、女性の活躍、デジタル化、多摩・離島振興など9つの分野に触れ、「課題は山積しているが、真正面から立ち向かう」と強調した。

小池氏はシンプルで分かりやすい言葉を作るのが得意だ。今回の選挙では「首都防衛」を選び、東京の経済と都民の命を守るという目標を表現した。

「私の専門」

「私は生まれ育った東京で現職に戦いを挑みます」

「挑戦者の蓮舫は七夕まで走り続けます [on July 7]。」

蓮舫元参院議員(56)は演説で「挑戦」という言葉を2度使い、現職知事と真っ向から対決するという印象を強めた。

蓮舫氏の初の選挙演説は約9分間続いた。「政治は悪化している。私がリーダーとなって、ここ東京から変えていきたい」と蓮舫氏は演説の冒頭で、与党自民党の派閥を巻き込んだ最近の政治資金スキャンダルを念頭に置いた発言をした。

小池氏とは対照的に、蓮舫氏は政策公約を2つだけ挙げた。その1つは少子化対策で、蓮舫氏は演説のほぼ半分をこのテーマに費やした。蓮舫氏は、若者が結婚し、子供を産めるよう、若者の所得を増やすと述べた。「若者の負担や不安を取り除くのが都知事の使命です」と蓮舫氏は語った。

もう一つの公約である行財政改革については「税金が適正に使われているかどうかという点については、全て視野に入れていきたい」と自らの専門分野だと強調した。

「年齢は関係ない」

広島県安芸高田市の元市長、石丸真治氏(41)は、自身の人柄や政治姿勢を前面に押し出した。いつも通りのあいさつをした後、「私は41歳、政治家になってまだ4年です」と切り出した。30代でフランス皇帝となったナポレオンを例に挙げ、「何かを始めるのに、何かを変えるのに、この年齢は早すぎるということはない」と若さをアピールした。

元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)は演説冒頭、「私はバイデン米大統領やトランプ前米大統領よりもずっと若い。だからこの仕事ができないわけがない」と述べ、会場の笑いを誘った。

その後、防災、教育、減税についてそれぞれ1分程度ずつ、自分がやりたいことなどを紹介。「自衛隊での経験があるからこそ、実行力がある」と、巧みに演説を締めくくった。

法政大学の現代政治分析教授、白鳥博氏は「最初の選挙演説は候補者の選挙戦略の違いをよく表していた」と指摘した。

しかし、「言いたいことを言っただけで、東京の将来像を具体的に示していない。有権者が選べるよう、自分たちの考えを具体的に示してほしい」と付け加えた。



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