ホーム Fuji 中国の台湾演習はペロシ議長の訪問以来最大規模、遠く離れた金門島と馬祖島も包囲

中国の台湾演習はペロシ議長の訪問以来最大規模、遠く離れた金門島と馬祖島も包囲

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ロイター
台湾の頼清徳総統は木曜日、台湾桃園市の軍事基地を訪問し、ロケット発射装置を視察した。

北京 — 中国は木曜日、台湾周辺の海域で大規模な軍事演習を開始した。これは、中国が「頑固な台湾独立運動家」とみなしている頼清徳台湾総統の月曜日の就任式への対応として、台湾を完全に包囲することで台湾に対する圧力を強める意図がある。

中国軍が木曜日に公式ソーシャルメディアで公開した動画には、台湾を管轄範囲とする中国軍東部戦区のフリゲート艦などの艦艇が台湾北方の海域で演習を行っている様子が映っている。

「海軍の艦艇と人員はいつでもいかなる状況にも対応する準備ができている」とビデオの中で大きな声が伝えた。

演習は台湾本島だけでなく、周辺の金門島や馬祖島も含む範囲に設定され、従来より範囲が広がった。中国軍は2022年8月に当時のナンシー・ペロシ米下院議長が台湾を訪問したことを受けて弾道ミサイル発射訓練を実施しており、今回の訓練はそれに次ぐ規模とみられる。

今回、2日間続くとみられる軍事演習には、海上法​​執行を担当する海警局も合わせて動員された。海警局は2018年に軍の指導機関である中央軍事委員会傘下の人民武装警察部隊の傘下に入り、軍との合同訓練を行ってきた。今回の海警局の動員は、台湾を重層的に封じ込める中国の意図を如実に示している。

月曜日の頼氏の就任演説が、中国が今回の演習実施を決断するきっかけとなった。頼氏は、初めて直接選挙で選ばれた総統が就任した「1996年」に言及し、「1996年のこの日、中華民国台湾は人民の手の中に主権を有する独立国家であることを国際社会に伝えます」と述べた。

中国側は「『台湾独立』の立場を頑なに踏襲している」と猛反発。中国中央テレビは木曜日、黎氏の演説を報道し、歴代大統領の就任演説と比較し「『台湾独立』の主張者としての本性を露呈せざるを得ない」と批判した。

中国政府は以前から頼氏を独立派とみなしており、就任演説は中国の主張に対する配慮が欠けているとみている。新総統の姿勢は蔡英文政権より悪いとみている。こうした姿勢が、蔡総統就任時には実施されなかった軍事演習実施の決定の背景にあるとみられる。

台湾問題に詳しい中国の専門家は読売新聞の取材に対し、今回の演習を「頼氏への贈り物」と皮肉交じりに表現し、中国は対話のためにはいかなる妥協もしないと分析した。

中国は、今後のライ氏の発言や行動次第で同氏をさらに威嚇する準備ができており、2022年のように弾道ミサイル発射訓練を実施したり、台湾での不測の事態に備えるシミュレーションとして空母を派遣したりする可能性がある。

しかし、一部の観測者は、今回の演習は事前に決定された行動方針であると見ている。演習の規模を考えると、演説後に突然準備されたとは考えられないからだ。

「演説で何を言うかに関わらず、演習はいずれにせよライ氏の就任式後に行われる予定だった可能性が高い」と事情に詳しい関係者は語り、中国は独立志向のライ政権に対する強硬姿勢を国内の聴衆に示したかったと付け加えた。

中国も日本の台湾への関与を懸念しており、呉江浩駐日中国大使は月曜日に東京で行われた円卓会議で「日本が中国分裂の戦車に乗れば、日本国民は火の穴に導かれることになる」と警告した。


The Yomiuri Shimbun



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