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ロシア、戦術核兵器訓練を拡大

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ロイターファイル写真
2024年6月11日に公開されたビデオの静止画像。ロシアとベラルーシの軍隊による戦術核演習の第2段階中に、軍用ジェット機が飛行場から離陸する様子。場所は非公開。

モスクワ、6月12日(ロイター) – ロシアは水曜日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のノルウェー、フィンランド、ポーランド、エストニア、ラトビア、リトアニアと国境を接する北部レニングラード軍管区の兵士と水兵が戦術核兵器配備訓練に参加したと発表した。

この動きは、公開されている核演習の地理範囲を拡大し、北極海から黒海まで広がるロシアのヨーロッパ国境のほぼ全域をカバーする軍管区の兵士も含めるものと思われる。

ウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナ国境の南部軍管区で実施すると先月発表されたこの演習を命じたが、ロシアは、西側諸国の当局者らが、ウクライナが西側諸国の兵器を使ってロシアの奥深くを攻撃することを認めるというシグナルを送ったと述べた。

ロシア国防省は演習に関する声明で「レニングラード軍管区ミサイル部隊の隊員らが戦闘訓練任務を遂行している」と述べた。

これには、イスカンデルM作戦戦術ミサイルシステム用の特別訓練用弾薬の入手、発射車両への搭載、ミサイル発射準備のため指定位置への秘密裏の前進などが含まれると付け加えた。

「訓練に参加する海軍艦艇の乗組員は、海上配備型巡航ミサイルに特殊な模擬弾頭を装備し、指定された哨戒海域に入る予定だ」と国防省は発表した。

ロシア国防省が公開したビデオには、移動式ミサイルシステムが現場に護送される様子や、ロケットが軍艦に積み込まれる様子が映っていた。

ロシアは火曜日、ベラルーシ軍とともに戦術核兵器の配備を訓練する第2段階の演習を開始したと発表した。

プーチン大統領は金曜日、ウクライナでの勝利を確実にするためにロシアは核兵器を使用する必要はないと述べた。これは、第2次世界大戦以来、欧州で最も死者数の多い紛争が核戦争にエスカレートすることはないという、これまでで最も強いロシア政府のシグナルである。

しかし、同氏はまた、核兵器が使用される条件を定めたロシアの核政策の変更を否定しないと述べた。同氏は以前、同政策を変更する理由はないと述べている。

米国はロシアの戦略的姿勢に変化は見られないと主張しているが、情報機関の高官らは核兵器に関するロシアの発言を真剣に受け止めなければならないと述べている。

ロシアの核兵器配備に関する主要な意思決定者であるプーチン大統領は、ロシアのエリート層から核兵器使用のハードルを下げるよう求める声に直面している。

アメリカ科学者連盟によれば、ロシアと米国は圧倒的に世界最大の核保有国であり、全核兵器の約88%を保有している。

ロシアは先月核演習を発表した際、南部軍管区のミサイル部隊が航空部隊や海軍とともに参加すると述べていた。

ロストフ・ナ・ドヌに本部を置く南部軍管区はウクライナと隣接しており、ロシアが支配するウクライナの一部も含まれる。

レニングラード軍管区は、北はノルウェーとの国境からベラルーシまで広がっており、北方艦隊と、リトアニアとポーランドの間のバルト海沿岸に位置する飛び地カリーニングラードも含まれる。

ロシアは約1,558個の非戦略核弾頭を保有しているが、軍備管理の専門家らは、秘密保持のため、その正確な数を明かすのは非常に難しいと述べている。

プーチン大統領は先週、ロシアの戦術核兵器の多くは爆発力が70~75キロトンで、1945年8月に広島に投下された米国の原子爆弾の約5倍の大きさであると述べた。



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