ドナルド・トランプ氏は8年間、アメリカ政治の舞台を独り占めしてきた。だが来週、カマラ・ハリス副大統領と初めて討論会を行う準備を進めるトランプ氏は、自分よりも対立候補のほうがはるかに注目される稀な瞬間に直面している。
ハリス氏が7月にジョー・バイデン大統領に代わって突然出馬して以来、ハリス氏を定義する戦いは2024年の選挙戦の中心的な政治的戦場として浮上している。
トランプに対する有権者の感情は、世間の注目を集めてから10年を経て硬化している。弾劾、起訴、重罪の有罪判決、暗殺未遂事件の後も、その感情は事実上凍結したままである。それに比べると、ハリス氏への支持は不安定だ。ハリス副大統領に対する有権者の見方は、彼女が立候補してからほぼ7週間の間に突然、そして急激に改善し、トランプに対するハリス氏の立場を強めている。
