ワシントン –
ウクライナによるロシアのクルスク地域への大胆な侵攻は、同国にとって戦場で待望の突破口となり、クレムリンにとってはさらなる後退を意味する。
しかし、この作戦は軍事的に形勢を一変させるものではない。ウクライナ軍がロシアの1,000平方キロメートル（400平方マイル）以上を占領している一方で、ロシア軍はウクライナのドンバス地方の前線で大きな前進を遂げており、空から同国を攻撃している。ロシアもウクライナも絶対的な軍事的勝利を収められる立場にはなく、この戦争は戦場ではなく交渉の場で決着がつくだろう。
ウクライナのクルスクへの侵攻は、交渉の場では最終的に有利に働く可能性がある。ロシア領土で戦闘を繰り広げられることを実証することで、ウクライナは将来の交渉で優位に立つことができた。米国とその同盟国は、停戦と外交的終結に向けた道筋を描くことで、この新たな力を有効に活用するためにウクライナと協力すべきだ。
