ホーム Fuji オレンジジュース危機が日本の消費者を襲う

オレンジジュース危機が日本の消費者を襲う

21
0



ロイター/パウロ・ウィテカー
2012年1月13日、リメイラの農場で作業員がオレンジをトラックに積み込んでいる。

東京(時事通信)―自然災害とオレンジ生産国における果樹の病気による供給不足により、前例のないオレンジジュース危機が日本の消費者を襲っている。

供給不足により、多くの日本のメーカーがオレンジジュース製品の販売を中止せざるを得なくなった。

供給不足に加え、ほぼ全面的に輸入オレンジジュースに依存している日本におけるオレンジジュースの最近の価格高騰の原因は円安でもあるとされている。

日本の財務省の貿易統計に基づく推計によると、冷凍濃縮オレンジジュースの平均輸入価格は、2021年の1リットル当たり293円から2023年には550円、2024年1~3月には706円に急騰した。

オレンジジュース価格の上昇傾向は衰える気配がない。米国インターコンチネンタル取引所では、主要な冷凍濃縮オレンジジュース先物契約が5月に史上最高値を記録した。

現在のオレンジジュース危機は、オレンジの主要生産国であるブラジルにおける干ばつ、集中豪雨、樹木の病気、そして米国における大規模なハリケーン被害が主な原因である。

日本の冷凍オレンジジュースの輸入量は2020年の3084万リットルから22年には1770万リットルに急減した。23年には3738万リットルに増加するが、21年と22年の輸入低迷によりオレンジジュースは依然として品薄状態が続いている。

供給危機を受け、飲料大手のアサヒ飲料は23年にオレンジジュースの販売を中止。雪印メグミルクもオレンジジュースの販売を一部休止している。

森永乳業は6月以降も販売を中止する予定。同社担当者は「残念だが、ジュースの供給が不安定な中、販売継続は難しい」としている。

商品先物取引に詳しいマーケット・リスク・アドバイザリー社の新村​​尚弘共同代表は、オレンジジュースの価格は「徐々に下がると予想される」が、5月から7月のエルニーニョ現象の影響次第だと述べた。

一方、果汁専門商社は「ブラジルでは今年もオレンジの不作が避けられず、25年には小売価格が現在の2倍になる可能性も覚悟する必要がある」とオレンジジュース価格について慎重な見方を示している。



もっとニュース

返事を書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください