日本に住んでいると、詐欺の脅威を頻繁に思い出されるので、詐欺が起こったときに潜在的な詐欺に対処するのが賢明であることは容易に想像できます。上田慎一郎監督の『怒りの部隊 公務員と七人の詐欺師』の主人公・熊沢次郎(内野聖陽)のような地方公務員であれば、なおさらだ。
この中年の税務職員は金融不正を見抜くのが得意かもしれないが、刑務所から出たばかりの穏やかなトリックスター、氷室真琴(岡田将生)の格好の餌食となる。妻のために中古車を買おうとした次郎は、昼食の準備中にマコトが電話で仕組んだ幻のセールでボーナスを使い果たしてしまう。
次郎が友人の刑事に詐欺師の追跡を依頼すると、マコトは彼に逆提案を持ちかける。それは、人脈の厚い不動産開発業者・立花(小澤征悦)から、協力して未払いの税金10億円を引き出すというものだった。ジローは最近、この企業詐欺師の手によって職業上の屈辱にさらされているが、すぐにこの詐欺師の再起を組織するためのより差し迫った理由を発見する。